フローレンス・ピュー、剃髪に挑んだ真意を告白!主演作『We Live in Time この時を生きて』インタビュー映像

フローレンス・ピュー、剃髪に挑んだ真意を告白!主演作『We Live in Time この時を生きて』インタビュー映像

A24が北米配給権を獲得した映画『We Live in Time この時を生きて』(6月6日公開)から、主演を務めたフローレンス・ピューのインタビュー映像が到着した。

【写真を見る】フローレンス・ピューがアンドリュー・ガーフィールドと初共演を果たした『We Live in Time この時を生きて』
【写真を見る】フローレンス・ピューがアンドリュー・ガーフィールドと初共演を果たした『We Live in Time この時を生きて』[c]2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

本作は、アカデミー賞作品賞を始め3部門にノミネートされた『ブルックリン』(15)を手がけたジョン・クローリーの監督最新作。新進気鋭の一流シェフであるアルムート(ピュー)と、離婚して失意のどん底にいたトビアス(アンドリュー・ガーフィールド)。なんの接点もなかった二人が、あり得ない出会いを果たして恋におちる。自由奔放なアルムートと慎重派のトビアスは何度も危機を迎えながらも一緒に暮らし娘が生まれ家族になる。そんななか、アルムートの余命がわずかだと判明。この事実を前に二人は、ある“型破りな挑戦”を選択する…。

新進気鋭の一流シェフとして活躍するアルムート
新進気鋭の一流シェフとして活躍するアルムート[c]2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

主演を務めるピューはイギリス出身の若手俳優。2019年、アリ・アスター監督作『ミッドサマー』(19)における圧巻の演技で一躍世界中から注目を集めた。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(19)ではアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、その後もアカデミー賞を席巻した『オッペンハイマー』(23)や『サンダーボルツ*』(25)など、話題作への出演が続いている。ポジティブな佇まいと、揺るぎないスタイルを持つ彼女は、若手俳優の中でも唯一無二の存在だ。2023年には本作での役作りの一環として披露した大胆なバズカット姿も話題となり、大きな反響を呼んだ。

このたび解禁されたインタビュー映像のなかで、まず話題に挙がったのは、初共演となったガーフィールドについて。ピューは撮影を振り返り「他作で見せていた彼の演技に納得がいった」と語り「彼はとてもプロフェッショナル。細部にまでこだわる姿勢で仕事に取り組み、一瞬一瞬を完璧に演じていく。アンドリューとの共演には学びがあり、とても素敵な経験だった」と敬意を表した。さらに「作品への向き合い方や、理想の演技への模索を体得することができた。努力を惜しまず、演技力や人間性を高め、より自身の仕事に責任を持ちたい」と本作での共演で得た刺激と自身の成長を明かしている。

娘も生まれ、幸せな日々を過ごす2人だったが…
娘も生まれ、幸せな日々を過ごす2人だったが…[c]2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

続いて話題となったのは頭を剃るシーン。アルムートが断髪する日を、家族の楽しい思い出に変えてしまうという、大きな幸福感にあふれた本作のなかでも重要なシーンのひとつだ。ピューは脚本を読んだときの感動について「初めて脚本に書かれていたそのシーンを読んだとき、美しく、幸福感や生命感に満ちた場面だと感じた。映画のメッセージが深く理解できた。頭を剃ることについての彼女の決断や、前向きな1日としての捉え方が素敵だと思った」と語っている。

このシーンはパートナーのトビアスと娘に囲まれながら頭を剃る様子が、爽やかに、そして感動的に描かれている。ピューは「心を打たれたのは、その出来事が娘にとってよい記憶になるように望んだこと。演じる機会を得られ、とても光栄に思った。あれは間違いなく印象的なシーンの1つだから。人の持つ計り知れない勇気がこれまでとは違う形で描かれている」と語り、その意義の深さを称賛した。

またワンテイクで撮影され、実際の瞬間の美しさと勇気がリアルに映しだされたこのシーンの撮影について「出演が決まった後、監督からの電話でそのシーンについて相談を受けた。彼は“無理にとは言わない。ボールドキャップ(スキンヘッド用のカツラ)を使っても構わない”と。“出演を決めた限りはちゃんと剃る”と答えた」と裏話を明かし、さらに「このような役柄では、頭を剃る行為も演技の内。重病の役を演じるには、説得力のある演技が問われる。剃る行為を省くなんてありえなかった」と強い覚悟を語った。

アルムートの余命がわずかであることを知った2人が選んだ挑戦とは?
アルムートの余命がわずかであることを知った2人が選んだ挑戦とは?[c]2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

最後に、本作を通して伝えたいことを問われたピューは「いま、与えられている時間を大切に過ごしてほしい」と力強くコメント。さらに「試写会に来てくれた友人は、上映後に号泣していて、私のほうを見られなかった。それから、私の手をきつく握った。友人は“生きる意欲が湧いてきた”と言った。“恋をしたくなったし、先延ばしにしていたことすべてに挑戦したい。とにかく生きたい”と」と驚きのエピソードを披露。「彼女の言葉を聞いて、見事なまとめ方だと思った。ともに愛し合い、生きたいと感じてくれたらうれしい。必要なこと」と語るその言葉に、ピュー自身の本作に込めた強い想いがにじみ出ている。


日本での劇場公開を目前に控えた本作。映画館へ行く前に、ぜひインタビュー映像で主演俳優の言葉をチェックしてほしい!

文/スズキヒロシ

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