畑芽育演じる佐藤役のモデル、漫画家・はるな檸檬が証言!『かくかくしかじか』は「当時そのまんまで、心にグッとくるものがありました」

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畑芽育演じる佐藤役のモデル、漫画家・はるな檸檬が証言!『かくかくしかじか』は「当時そのまんまで、心にグッとくるものがありました」

マンガ大賞2015や第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞に輝いた東村アキコの不朽の名作を、東村本人が脚本を務め、永野芽郁主演で実写映画化した『かくかくしかじか』(5月16日公開)。東村自身の経験をもとにした本作は、漫画家になるという夢を持つぐうたら高校生の明子(永野)と、スパルタ絵画教師である日高先生(大泉洋)の、笑いと涙がつまったかけがえのない9年間が、宮崎と石川、東京の3つの街を舞台に描かれていく。

本作では、楽観的な明子に対し冷静な言葉で現実を突きつける明子の友人・北見(見上愛)や、美術の魅力に気づきヤンキーをやめて絵画教室に通うことを決意する今ちゃん(鈴木仁)、明子を担当するイケメン編集者の岡さん(津田健次郎)など、個性豊かなキャラクターが続々と登場するが、これらのキャラクターも実在する人物をモデルに描かれている。

明子のアシスタントとなる絵画教室の後輩・佐藤(畑芽育)と、明子を担当するイケメン編集者・岡さん(津田健次郎)
明子のアシスタントとなる絵画教室の後輩・佐藤(畑芽育)と、明子を担当するイケメン編集者・岡さん(津田健次郎)[c]東村アキコ/集英社 [c]2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会

そして明子が日高先生との話を漫画にするきっかけを作った、いわばキーパーソンでもある人物として登場するのが、畑芽育演じる明子の絵画教室の後輩で、明子ののちのアシスタントとなる佐藤というキャラクター。佐藤のモデルとなったはるな檸檬は、宝塚に夢中になる女性たちをユーモラスに描いた漫画「ZUCCA×ZUCA」や、自身の出産や育児を赤裸々に描いたコミックエッセイ「れもん、うむもん!-そして、ママになる-」などで知られ、現在はファッション業界をサスペンス仕立てで描く「ファッション!!」を連載中の人気漫画家だ。このたび本作から、はるな檸檬が作品の感想と当時のエピソードを明かすコメントを独占入手した。

現在「OUR FEEL」にて「ファッション!!」を連載中のはるな檸檬
現在「OUR FEEL」にて「ファッション!!」を連載中のはるな檸檬

自身も日高先生の絵画教室に通っていたはるなは、本作を観て「絵画教室のシーンも当時そのまんまの空気が再現されているようでした」と驚きの様子。「歴代の先輩たちが描いた上手な絵と、自分の描いた絵を見比べてへこむという、そんな自分と向き合いつづける時間を過ごしてきた場所でもありましたし、劇中の絵も本物だったので心にグッとくるものがありました」と胸の内を明かす。

『かくかくしかじか』は「日高先生とのことを漫画にしないんですか?」という、佐藤の一言がきっかけだったという
『かくかくしかじか』は「日高先生とのことを漫画にしないんですか?」という、佐藤の一言がきっかけだったという[c]東村アキコ/集英社 [c]2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会

また、実際に当時の東村と日高先生の様子を見ていた一人として、永野演じる明子に対しては「めっちゃ似ていましたよね!漫画や絵を描いているあらゆる場面もそうですし、海辺で座っているシーンとか、横顔も…。本人と見分けがつかないくらいで、とても驚きました」と大絶賛。大泉が演じた日高先生もとても似ていると言い、「東村先生が描く日高先生の絵よりも、大泉さん演じる日高先生の姿のほうが、ご本人に似ている気がします。初めてキャスティングを聞いた時は驚いたんですが、映画を観て、だからこそ大泉さんに演じていただきたかったのだろうなと感じました」とコメントし、太鼓判を押している。さらに自身をモデルにした佐藤役を演じた畑についても「宮崎は太陽が近くとても日焼けしてしまうので、当時の私は野生みあふれる感じだったかと思いますが(笑)。とっても可愛らしい方で、素敵に演じてくださって、もったいないと思うほどでした」と感謝の気持ちを述べた。

【写真を見る】「漫画よりも大泉さんのほうが本人に似ている!」日高先生の教え子、はるな檸檬が振り返る『かくかくしかじか』
【写真を見る】「漫画よりも大泉さんのほうが本人に似ている!」日高先生の教え子、はるな檸檬が振り返る『かくかくしかじか』[c]東村アキコ/集英社 [c]2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会

当時を知るはるな檸檬の貴重な証言からも、本作の完成度の高さが伺える本作。スクリーンを通して当時の空気を存分に感じながら、東村と恩師の感動の物語を堪能してみてはいかがだろうか。


文/久保田 和馬

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