大森元貴&菊池風磨、イヤホン“あいみみ”で『#真相をお話しします』主題歌「天国」を堪能!「好きになっちゃう」「照れる」と笑顔見せ合う
Mrs. GREEN APPLEの大森元貴とtimeleszの菊池風磨がダブル主演を務めた映画『#真相をお話しします』の初日舞台挨拶が4月25日にTOHOシネマズ日比谷で行われ、大森と菊池をはじめ、中条あやみ、岡山天音、豊島圭介監督が出席した。
ミステリー界の新星、結城真一郎が2021年に発表し、第74回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した短編「#拡散希望」、そして翌2022年に「#拡散希望」を含む5篇を収録した「#真相をお話しします」を原作とした本作。あるビルの警備室で知り合った桐山と気が合い、共に話題の生配信チャンネル「#真相をお話しします」を楽しむ存在自体が謎めいた男、鈴木役を大森。過去に秘密を抱える警備員の桐山役を、菊池が演じた。
上映後の熱気が漂うなかステージに上がった大森と菊池は「やっとだよね」と顔を見合わせるなど、公開を迎えて感無量の面持ち。大森は「僕は映画の公開日は初めての経験。不思議な気持ちです。どう届いたのかなというのが気になります」と会場を見渡し、「鈴木がどういうふうに伝わったのかな、鈴木がどういう人間なのかというのが、より多くの人に伝わるのは寂しくもありつつ、すごくうれしいこと。(楽曲を)リリースをする時と似ている気がします」と心境を明かした。菊池は「うれしいなかにも寂しさがある」と同調しつつ、「みんなで作ってきたものなので、文化祭みたいな感じ。夜の校舎でみんなで作業していたのが、よかったなと思う」としみじみ。大森も「わかる、わかる」と大きくうなずいていた。
役作りに話が及ぶと、「鈴木と仲良くなる、鈴木を深く理解することを最初に意識した」という大森。「人が好きなところが似ている」と共通点もあるというが、「鈴木は声を荒げましたが、僕はそういうことはないなと思った」と違う面もあるとのこと。豊島監督によると「声を荒げるところは、元貴くんのアイデア。台本にないことをやってもらった」そうで、大森は「鈴木はある種、普通の人だと思っていて。誰しもそんなに自分の感情をハンドリングして、コントロールすることってできないじゃないですか。おこがましいんですが、もっと鈴木に不器用なところがあってもいいんじゃないかという提案をさせてもらった。それを採用していただいた」と撮影の裏側を明かした。
主題歌となるのは、Mrs. GREEN APPLEが本作のために書き下ろした新曲「天国」。大森は「『天国』を作るにあたって、お芝居とは全然違う角度でまた向き合い直した」と曲作りの過程を回想。「誰が悪いとかじゃなくて、誰もが悪いという贖罪を抱えて、どうしようもない、おそまつな生き物をどうやったら愛していけるのか。そういったことをミュージシャンとして書いた。この作品と共に、僕としても新しい側面と表現を世の中にお送りできることが、すごく感慨深い。とにかくうれしいなという気持ちでいっぱい」と楽曲に込めた想いを吐露した。
菊池は「大森くんが怖いのは、撮影期間中に曲を作るんですよ。『撮休があったから作っちゃった』って。デモの段階からクオリティがすごい」と大森の多才ぶりに惚れ惚れ。「一つのイヤホンを“あいみみ”して聴いた」とイヤホンを分け合って楽曲を聴いたと語り、「あれは好きになっちゃうよね」と楽しそうに目尻を下げた。さらに菊池が「めちゃくちゃいい曲だし、デモの段階からカッコいいし、壮大だし。役に入り込もうという意識があるから、自分の役や物語がリンクする。ちょっと意識して見ちゃうようになっちゃった。僕、あの曲好きですね」と熱っぽく続けると、大森は「照れる」、菊池も「照れるよねえ」と2人で笑顔を見せ合っていた。
また劇中で登場人物が究極の二択に迫られることから、「自分にとっての究極の選択」についてトークを繰り広げる場面もあった。「最近引っ越しをした」という岡山は、「部屋をオシャレにしようと、フロアマットを床に敷こうと思って。大変だからなかなか手をつけていなかったけれど、ある時『やろう』と思って夜の10時から張り始めた。朝の10時までかかった。夜の10時から『行くぞ』と思ったのは、究極の選択だった」と衝動的に作業を始めたエピソードを披露。中条は「この映画にインする直前の出来事。電動自転車で走っていたら、段差で『こけるな』と思った瞬間にスローモーションになった。どう落ちればいいんだと究極の選択をして、肩から着地して。傷が肩だけで済みました。そのまま映画にクランクインした」と肩で受け身をした出来事をさわやかに語り、これには菊池が「とんでもない傷を作っていた。ちょっと引いたもん」と突っ込んで、中条も大笑い。その傷をキャラクターに活かして撮影をしたと打ち明けて、会場を驚かせていた。
菊池は「今日は電波ジャックという、朝からTBSさんに出させていただいた。5時半起きでした」と朝から宣伝をする1日になったと切り出し、「昨日、インスタライブをしたんです。大森くんがやっているところにゲリラで参加させてもらって、その後にあやみちゃんも来て、3人でしゃべって。その時にあやみちゃんが『サウナに行こうかな』と言っていて。それがずっと残っていて、夜中にサウナに行きたくなっちゃった。家に帰ってきたら1時とかだったんですが、サウナに行きまして。寝たのは3時半。どうしても行きたくなった。いまめちゃくちゃ眠いです」と中条の発言に触発されたと告白。中条が「いつも行っている。私のせいではありません!」と強調すると、菊池は「たしかに。今週、毎日行っていますね」と認めて会場の笑いを誘っていた。
大森は「この映画のオファーをいただいた時に、出演するか否かというのは僕のなかで究極の二択でした」と回答。「出ていいものなのかと思いました。でもすごい熱と愛のある説明を受けて、なぜ鈴木という役のお話が僕に来たのかということを、熱く語っていただいた。脚本も拝見して『なるほど』と思った。なにかお力添えできることがあればと思った」と決断した瞬間について語りながら、初日を迎えて「本当に刺激的な毎日を送らせていただいた。本当に楽しい日々でした」と充実感もたっぷり。菊池は「よかったです、大森くんで」と改めてタッグへの喜びをかみ締めていた。
取材・文/成田おり枝