神山健治総監督による初のシリーズアニメも!「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3の最新情報が一挙解禁

神山健治総監督による初のシリーズアニメも!「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3の最新情報が一挙解禁

本日4月20日で最終日となった「スター・ウォーズ」の祭典「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」。この日開催された「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3のパネルステージでは、同シリーズを手掛けるエグゼクティブプロデューサーのジェームズ・ウォーや、Volume3を手掛けるスタジオの監督やプロデューサーたちが登壇した。

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3のスタッフたちが一堂に会した
「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3のスタッフたちが一堂に会した[c]2025 Getty Images

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」はアニメーション業界を牽引し、世界的評価を得るアニメーションスタジオがクリエイター独自の視点と発想で新たな「スター・ウォーズ」を描く、ルーカスフィルム熱望の一大プロジェクト。Volume3では「スター・ウォーズ:ビジョンズ」が再び“聖地”日本へと帰ってくる。現在、全9作品がディズニープラスで独占配信中だが、Volume3が10月29日(水)より配信されることが発表され、さらに神山健治がシリーズ構成と総監督を務める「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」が「スター・ウォーズ:ビジョンズ」初のオリジナルアニメーションシリーズとして制作されることも決定した。ステージでは、これまでのシリーズに携わったスタジオと、初参加のスタジオから監督たちが作品について解説しつつ、短編アニメの制作過程のビジュアルや先行公開映像も披露された。

「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」を手掛ける神山健治監督
「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」を手掛ける神山健治監督[c]2025 Getty Images

最初に神風動画とANIMAが手掛ける「The Duel Payback」の水野貴信監督が登壇。本作は「The Duel」の続編となるが、水野監督は、「浪人が数多くのシスを追いかけては倒し続けています。今回、グランドマスターというジェダイが立ち上がりますが、最大の敵を倒すために、“アネサン”というシスと共闘することになります。このグランドマスターは人間というか、機械というか浪人とはなにか因縁のあるようなキャラクターとなります」と解説。そのデザイン画も披露され、AT-ATからインスパイアされたメカが登場することも明かした。

神風動画とANIMAが手掛ける「The Duel Payback」
神風動画とANIMAが手掛ける「The Duel Payback」[c]2025 Getty Images

前作「村の花嫁」から続くキネマシトラス制作の「彷徨う者たち」を手掛ける垪和等監督は「戦争でいろいろと大変な目に遭った人たちはどこにいるんだろう、身内を亡くした人は一体どうやって生きていくんだろうっていうお話です。子どもたちの未来がメインテーマになっていると思います」とストーリーについてコメント。

【写真を見る】プロダクションI.G制作の「The Ninth Jedi: Child of Hope」など、注目作のコンセプトアートや映像が一挙解禁!
【写真を見る】プロダクションI.G制作の「The Ninth Jedi: Child of Hope」など、注目作のコンセプトアートや映像が一挙解禁![c]2025 Getty Images

前作「九人目のジェダイ」の神山監督からバトンを受け取り、プロダクションI.G制作の「The Ninth Jedi: Child of Hope」の監督と脚本を手掛ける塩谷直樹は「今回、参加できて光栄でした。とても刺激的な作品だし、その世界観にものすごく魅了されました」と喜びを口にする。

「The Bounty Hunters」の山元隼一監督
「The Bounty Hunters」の山元隼一監督

塩谷は「主人公のカーラは父を探しに行くんだと思うんですけど、それだけではなくて、前作を経てこの作品があるので、ものすごく壮大な物語となります。彼女にとって生涯忘れないであろう物語をテーマにして作ったつもりです」と力強く語る。

キネマシトラスの「ユコの宝物」
キネマシトラスの「ユコの宝物」[c]2025 Getty Images

続いて、新しく参加するスタジオ、キネマシトラスの「ユコの宝物」の橘正紀監督が登場。橘監督は「ここではお世話ドロイドのビリーと、ユコという甘えん坊の子どもを描いた物語となります」と、キャラクターがパネルで紹介されると、「かわいい!」という声が上がる。

「ユコの宝物」の橘正紀監督
「ユコの宝物」の橘正紀監督[c]2025 Getty Images

橘監督によると「ユコはみなしごで、ビリーに育ててもらっていますが、ビリーは包容力があって、一緒にいると安心するようなキャラクターにしたいなと思いました」ということで、スペシャル映像も紹介されると大きな反響を呼んだ。

TRIGGER制作の「The Smuggler」
TRIGGER制作の「The Smuggler」[c]2025 Getty Images

TRIGGER制作の「The Smuggler」の大塚雅彦監督は「スター・ウォーズ:ビジョンズ」の「The Elder」も手掛けているが「前回は、これで引退するという話をしてて、また作ってしまったので若干気まずいんですが、ここに来れてとてもうれしいです」と挨拶。

「The Smuggler」の大塚雅彦監督
「The Smuggler」の大塚雅彦監督

「『The Elder』はシリアスは話でしたが、今回はそういうならず者が主人公になって活躍する楽しい作品ということで、ちょっと新しいチャレンジをしました」と言う。主人公は密輸業者ということで、ハン・ソロのようなキャラクターのような雰囲気。

WIT STUDIO制作の「The Bounty Hunters」
WIT STUDIO制作の「The Bounty Hunters」[c]2025 Getty Images

続いてWIT STUDIO制作の「The Bounty Hunters」の山元隼一監督が登場。本作について「賞金稼ぎのセブンっていうキャラクターと、ちょっと変わったIV-A4(イヴァフォー)というキャラクターが、実業家からある仕事を依頼されるという物語です。2人がおもしろい経験をしていくというアクション活劇です」と解説。

プロジェクトスタジオQ制作の「四枚羽の詩」
プロジェクトスタジオQ制作の「四枚羽の詩」[c]2025 Getty Images

プロジェクトスタジオQ制作の「四枚羽の詩」を手掛けた小林浩康監督は「プリンセスが主人公で、秘密のあるドロイドも出てきます。やっぱり『スター・ウォーズ』に出てくるのにあまり大人しいプリンセスはいませんから、今回もすごくやんちゃで冒険に出ちゃいます」とのこと。加えて「メカがいっぱい出てきますので、メカ好きにはたまらない作品になります」とアピール。さらにディスクジョッキー、テイ・トウワが作曲したナンバーにも注目してほしいそうだ。

ポリゴン・ピクチュアズ制作「極楽鳥の花」
ポリゴン・ピクチュアズ制作「極楽鳥の花」[c]2025 Getty Images

ポリゴン・ピクチュアズ制作「極楽鳥の花」の吉平直弘は「まだ、誰も見たことがないようなストーリーを作ろうと考えていた時に、ジョージ・ルーカスが(神話学者)ジョゼフ・キャンベルの著作から影響を受けて『スター・ウォーズ』に取り入れたように、日本人が様々なものに祈ったり、感謝したり、自分の内面と話し合ったりするストーリーをジェダイの成長を通じて語れたらいいなと思いました」とストーリーラインについて語った。また、コンセプトアートや映像も紹介され、会場からどよめきが上がる。

デイヴィッドプロダクション制作、大平晋也監督作「BLACK」
デイヴィッドプロダクション制作、大平晋也監督作「BLACK」[c]2025 Getty Images

そしてデイヴィッドプロダクション制作、大平晋也監督作「BLACK」からは、共同プロデューサーのジェイコブ・エアーズが登場。ストームトルーパーに光を当てたという本作についてエアーズは「モブのキャラクターで、特殊能力を持たないからこそ、そこに焦点を当てようということになりました。どのように映像化できるのかに挑戦したいということでした」と語った。また、大平監督からのビデオメッセージも紹介された。

最後にもう一度、神山監督が再登場。オリジナルアニメーションシリーズ「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」について「今回塩谷監督がさらにもう1つ短編を作ってますが、最初の短編ではカーラがお父さんを探しに旅立ったところで終わりました。自分のフォースによって色が変わるライトセーバーというのが、この作品の一番の特徴だと思いますが、それを発明したお父さんがさらわれ、彼女が探しにいくという物語。どういう理由でそのライトセーバーを作ったのか、その秘密が語られていくストーリーになるんじゃないかなと思ってます」と概要について語った。


「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3は、10月29日(水)からディズニープラスで独占配信開始(全米)
「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3は、10月29日(水)からディズニープラスで独占配信開始(全米)[c]2025 Getty Images

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」Volume3は、10月29日(水)からディズニープラスで独占配信開始(全米)となり、「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」は2026年に配信予定とのことで、いまから熱い視線が向けられている。

取材・文/山崎伸子

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