刑務所内で支え合う男たちの熱い友情に感動！『シンシン／SING SING』本編映像＆アザーポスター
NYにある“シンシン刑務所”の元収監者とオスカーノミネート俳優という異色のキャストアンサンブルが紡ぐ感動の実話『シンシン／SING SING』(4月11日公開)。本作より、本編映像とアザーポスターが解禁となった。
NYに実在する最重警備のセキュリティを誇るシンシン刑務所で行われている収監者更生プログラムの舞台演劇に取り組むなかで育まれていく、友情と再生を描く本作。主要キャストの85%以上が実際のシンシン刑務所の元収監者であり、演劇プログラムの卒業生および関係者たちで構成されるユニークかつ挑戦的なプロジェクトとなっている。2024年3月、映画ファンに支持されるSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)映画祭で、観客の投票により選ばれる最高賞の観客賞を受賞。全米配給権は人気スタジオA24が獲得し、その後も次々と世界の映画祭、映画賞での受賞を果たし、ついには本年度アカデミー賞で3部門ノミネートを果たすという快挙を成し遂げた。
主演として参加するのは『ラスティン：ワシントンの「あの日」を作った男』(23)に続き、2度目のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた名優コールマン・ドミンゴ。さらに、元収監者であり演劇プログラム卒業生のクラレンス・マクリンが本作で鮮烈な俳優デビューを果たし、世界各国の映画賞で助演男優賞や新人賞を獲得するなど注目を集めている。無実の罪で収監された演劇の中心人物、ディヴァインGと、新たに演劇に加わった刑務所の問題児ディヴァイン・アイを軸にドラマは展開されていくが、このちぐはぐな2人のキャラクターを演じるのがドミンゴとマクリン。異なる世界で生きてきた彼らが、演劇をと通じて次第に強い絆で結ばれていく様が胸を熱くさせる。
ディヴァインGとディヴァイン・アイの関係性の変化が垣間見える本編映像とアザーポスターが到着。本編映像では2人が対立する様子が切り取られ、みんなが真剣に取り組む舞台稽古に不満を募らせるディヴァイン・アイの話を聞こうとするディヴァインGだが、一匹狼として生きてきたアイは全く心を開こうとしない。アイがナイフを持っていることに気付いたGは「演劇プログラムはみんなのすべて。芝居で外界を味わえる、頭の中で出所できる。それを奪うな」と懇願する。対して「要る物は俺が決める。俺や俺の物を誰も守っちゃくれねえ。ニガをナメるな」と声を荒げるアイ。その態度に小さく頷きつつも「ここでは“ニガ”と言わず“相棒”と言う。覚えとけ」とGが落ち着いた声で諭すが、アイは彼を睨みつける。
相容れない2人の関係性は、舞台稽古を通して人生を見つめ直すことで少しずつ変わっていく。果たして、彼らはどのように心を通わせ、互いを支え合うようになっていくのか。彼らの今後が気になる映像とともに解禁されたのは、熱い友情を感じさせるアザーポスター。笑顔で語り合うGとアイの姿が収められており、映画を観た後にこのポスターを見ればきっと涙が止まらなくなるはず。
実際の撮影現場でも、演劇稽古さながらコールマンがクラレンスにそっと寄り添い、アドバイスをする場面もあったという。クラレンスは「舞台演劇で演技を学んできた私に、コールマンはカメラの前での演技を教えてくれました。彼は偉大な俳優にもかかわらず謙虚でフレンドリーに接してくれ、私たちに緊張をほぐしてくれました」と撮影を振り返り、コールマンも「クラレンスはスポンジのような俳優で、私が教えたことを次々と吸収していきました。素晴らしい俳優です」と絶賛している。カメラの外でも熱い友情を築いた彼らの絆の強さが反映された演技をぜひスクリーンで堪能してほしい。
誰も観たことのないキャストアンサンブルが織りなす演技を越えたリアリティ、そしてラストに待つ大きく深い感動が観るものを包み込む『シンシン／SING SING』。男たちの熱い友情に注目してほしい。
文/平尾嘉浩
