エドワード・ヤン“幻”の長編デビュー作『海辺の一日 4Kレストア』日本初の一般劇場公開決定!代表作の上映も
2007年に亡くなったエドワード・ヤンの長編監督デビュー作として1983年に発表された映画が『海辺の一日 4Kレストア』として7月10日(金)に公開されることが決定。あわせて1986年に発表された代表作も『恐怖分子 デジタルリマスター』として上映される。
映画ファンのあいだで“観るべき一本”として特別な位置を占めながらも、一般劇場で広く観客に開かれる機会のなかった『海辺の一日』。4Kレストア版として日本初の一般劇場公開を迎える本作は、ヤンという作家の原点であるだけでなく、台湾ニューシネマの胎動を告げる最初期の重要作として、国際的にも高く評価され続けている。13年ぶりに再会した二人の女性の会話を起点に、封じ込められていた記憶と人生の層が波のように立ち返ってくる。恋愛、結婚、家族、父権的秩序からの自立など、一人の女性の人生を通して描かれるのは、急速に変化していく時代の痛みと、見ないふりをしてきた感情が静かにほどけていく過程。金馬奨最優秀主演女優にも輝いたことのあるシルヴィア・チャンが演じる佳莉(ジャーリィ)という人物の揺らぎと強さは、本作を“巨匠の原点”であると同時に、“女性の人生を描いた先駆的な映画”としても際立たせている。また本作はウォン・カーウァイ作品などを通じて世界的撮影監督となるクリストファー・ドイルの長編デビュー作でもある。
このたびの公開決定にあわせて、日本版ビジュアルと日本版予告編も解禁。制作された日本版ビジュアルは、ひやり冷たい、淡々とした風合いのなかに渦巻く感情の気配を、登場人物の目線と歪なタイトル文字によって構成。本作が湛える静かな緊張と抑え込まれた情動を印象的に写しだしている。制作を担当したのは2025年公開のヤン監督作『ヤンヤン 夏の想い出 4Kレストア版』の日本版ビジュアルを手掛け、グラフィックデザインを軸に、映像、写真、音楽制作など領域を横断して活動し、星野源の「Star」やTeleの「残像の愛し方」などのミュージックビデオも手がけ注目を集める岡本太玖斗。
また予告編と場面写真もまた、作品の繊細さとエモーショナルな感情を融合させながら、本作が秘める時間の厚みと、人生の痛み、美しさを鮮やかに伝えるものとなっている。
そして8月21日(金)からはヤンの代表作として『恐怖分子 デジタルリマスター』も公開されることが決定。『海辺の一日 4Kレストア』が、ヤンという映画作家の原点を刻んだ長編デビュー作である一方、『恐怖分子 デジタルリマスター』は台北を舞台に、人々の孤独と偶然、そして静かに連鎖していく破滅の気配を描きだした重要作。この作品のビジュアルも岡本が担当している。
さらに映画監督の濱口竜介と青山学院大学教授の三浦哲哉が『海辺の一日 4Kレストア』に寄せたコメントも到着。エドワード・ヤン監督の貴重な2作品をぜひ映画館で楽しんで!
