『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が2026年公開作最大のオープニングで北米V!はやくも来年のオスカー有力候補に?
先週末(3月20日から3月22日まで)の北米興収ランキングは、ライアン・ゴズリング主演の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(日本公開中)が堂々初登場No. 1を獲得。初日から3日間の興収は8050万6007ドルと、2026年の公開作で最高のスタート。昨年末に公開された『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』(25)が8916万ドルのオープニング興収だったので、非続編・非フランチャイズ作品であることを踏まえればそれにも劣らない立派な幕開けを飾ったといえよう。
平日に入ってからも順調に興収を積み上げており、公開6日目の3月25日の時点で北米累計興収は1億ドルを突破。近年のゴズリングの主演作は『フォール・ガイ』(24)が最終興収9290万ドル、『ブレードランナー2049』(17)が同9207万ドルだったので、あっさりとそれらを上回ったことになる。予測では次週末にも1億5000万ドルに届く公算が高く、近日中にも最終興収1億5110万ドルの『ラ・ラ・ランド』(16)を超えてゴズリング主演作最大のヒットとなることだろう。
北米と同日公開を迎えた日本でも、週末動員ランキングのトップ3にランクインするなど近年の洋画SF作品としては珍しい盛り上がりを見せている同作。北米での批評家や観客からの反応を、批評集積サイト「ロッテン・トマト」でチェックしてみると、批評家からの好意的評価の割合は95%、観客からのそれも96%と非常に高い。どちらも『私がビーバーになる時』(日本公開中)以上の高反応となっており、批評面でも2026年トップクラスということになる。
そのため「Variety」などでは、はやくも来年の第99回アカデミー賞の有力候補の一角に躍りでたと報じられるほど。3月公開という点が多少ネックにはなるものの、この先のヒット次第では下半期まで話題性を維持できるはず。ちなみに、いわゆるスペースオペラジャンルを除く宇宙SFは意外とオスカーとの相性がよろしくなく、前回同ジャンルで作品賞の候補に上がったのは同じ原作者の『オデッセイ』(15)まで遡らなければならない。その壁を突破できるのかにも注目が集まるところ。
さて、3位にはヒンディー語映画界のトップスター、ランヴィール・シン主演のクライムアクション『Dhurandhar The Revenge』が初登場。987館での公開で初日から3日間の興収は1003万ドルと、昨年12月に公開された前作『Dhurandhar』を大きく上回るスタートを飾り、北米におけるインド映画のオープニング興収新記録を樹立。しかも上映時間は3時間50分という長尺。北米市場におけるインド映画のブームは今年も健在のようだ。
レディオ・サイレンスのマット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット監督がメガホンをとったホラー・コメディ『レディ・オア・ノット』(19)の続編『Ready or Not 2: Here I Come』は、3010館で公開されながら初日から3日間の興収は907万ドルとやや鈍い出足に。前作のオープニング興収800万ドルを上回ってはいるものの、制作費は前作の600万ドルから一気に2000万ドルへと増加。作品評価は前作に引き続き高い水準をマークしているが、興行的には厳しい戦いを強いられることになる。
文/久保田 和馬
