『OCHI! -オチ-』少女とオチが“オチ語”でつながる本編映像が公開!オチ企画展も開催
2025年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、その独創的な表現世界が称賛を浴びた、A24初の本格ファンタジー『OCHI!-オチ-』が4月3日(金)より公開となる。このたび、少女ユーリとオチが通じ合う本編映像が解禁され、オチの生態に迫る企画展「オチ展」の開催が決定。また、オチと妖怪が夢の邂逅を果たしたコラボイラストも解禁された。
A24が新たにタッグを組んだのは、ビョークをはじめとする著名アーティストのミュージックビデオを手掛け、手作業へのこだわりと美学を築いてきた映像作家、アイザイア・サクソン。本作は、その比類なき創造力を結実させた長編監督デビュー作である。『E.T.』(82)、『となりのトトロ』(88)、『もののけ姫』(97)など、サクソンは自身が心より愛するこれらの作品の精神性を原点にして、孤独な少女とふしぎな生き物オチが言葉を超え心を通わせる物語を、いまこそ新鮮に映る、懐かしい温かさに包まれたファンタジーとして紡ぎだした。
主演は、『システム・クラッシャー』(19)で一躍次世代の最有望株となった天才女優ヘレナ・ツェンゲル。共演には、『哀れなるものたち』(23)の名優ウィレム・デフォー、『博士と彼女のセオリー』(14)のエミリー・ワトソン、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シリーズのフィン・ウォルフハードと実力派が集結した。
今回、孤独な少女ユーリと森に棲むふしぎな生き物オチが、種族を超えて心を通わせていくさまを描き出す本作から、ユーリとオチの心が通じ合っていくシーンを収めた本編映像が解禁された。
人間が仕掛けたワナにかかり、けがをした赤ちゃんオチを救ったユーリ。オチを母親のもとへ還そうと森の奥深くまでやってきた2人だが、ある出来事を境に、オチの言葉を発することができるようになったユーリに、オチが言葉を教えていく。「虫」、「木」、「土」と、視線に入ったものの単語を1つ1つ教えるオチだが、完璧に発音するユーリに目を丸くする。やがてオチが教えなくても独りでにしゃべれるようになっていくユーリは「話せる!おしゃべりできる」と大興奮するのだった。
歌うようなオチたちの言語について、サクソン監督は当初、鳥のさえずりが一番イメージに近いと考えていたが、もう少し霊長類に近いものはないかと探していたという。
「いろいろと動画を漁っていたら、“スロート・ウィスリング(throat whistling)”という喉の奥を笛のように鳴らす技術を見つけて鳥肌が立ったんです。ポール・マナラトスという男性が、寝室でパーカーを着てウェブカメラの前に座っている映像なのですが、その音を聞いた瞬間、これがオチの声だと分かりました」と衝撃の出会いを振り返る。
さっそくマナラトスに連絡を取ったサクソン監督は、映画の脚本も送った。「ポールが興奮した様子で電話をくれて『この映画は自分の人生だ』と言ってくれたんです。彼もユーリのように母親がおらず、ブラック・メタル・ミュージックとスロート・ウィスリングが救いだったらしいのです。すっかり意気投合して、ロサンゼルスで彼のウィスリングを録音しました。その後も試行錯誤を重ね、最終的には90%の音をポール、そして10%を鳥のさえずりにしてオチの言葉を創作しました。マネシツグミに少しだけワタリガラスが入っています」と、苦労して作り上げた“オチ語”の秘密を明かしている。
そして来週4月3日(金)からの公開に先駆け、3月27日(金)からヒューマントラストシネマ渋谷にて、世界で初となる企画展「オチ展~カルパチアの隣人~」が開催される。架空の生物であるオチをリアリティたっぷりに描くために、サクソン監督がゼロから創り上げたオチの生態、歴史、人類との関係性までをひもとく本展。まるで実在する生き物の博物館のような展示を通して、オチという存在に迫っていく。
これまで多くの国と地域で公開されてきた本作だが、この企画展の実施は日本が初めてとなる。実際に撮影で使用された、世界に1体しかないオチのパペットの展示や、オチ語を体験できるコーナーも登場。映画の世界が現実に現れたかのような没入体験が味わえる、大人から子どもまで楽しめる大充実の内容となっている。
さらに企画展で展示されるコラボイラストも到着。「えとえとがっせん」、「ばけねこぞろぞろ」などの作品で知られ、妖怪や動物をモチーフに、ユーモアと幻想性が交錯する独自の世界観で国内外に多くのファンを持つ絵本作家の石黒亜矢子が、本作のために描き下ろした特別な1枚である。
石黒がこれまでの作品のなかでも描き、自身が大好きだという妖怪“やまびこ”とオチが出会う、作品世界を超えたコラボレーションが実現。今回解禁されたシーンより「ハナクソ」「タベテ」のやりとりがユーモラスに描かれ、両者のふしぎな親和性が印象的に表現されている。石黒は「妖怪やまびことオチを仲良くさせてみました。最初、この映画は悲しいことつらいことが起きるのではないかとドギマギと身構えながら観ました。そしてやっぱりハラハラしたけど、愛がいっぱいの映画でした」と映画の感想と共にコメントを寄せている。ぜひこちらもチェックしていただきたい。
文/山崎伸子
