感涙不可避!『ソング・サング・ブルー』や『コーダ あいのうた』まで、家族の絆を描く感動作4選

感涙不可避!『ソング・サング・ブルー』や『コーダ あいのうた』まで、家族の絆を描く感動作4選

『グレイテスト・ショーマン』(17)や『レ・ミゼラブル』(12)のヒュー・ジャックマンと、『あの頃ペニー・レインと』(00)のケイト・ハドソンの初共演で、ある夫婦の感動の実話を描く映画『ソング・サング・ブルー』(4月17日公開)。歌まねミュージシャンでシングルファーザーのマイク(ジャックマン)と、強い絆で結ばれるシングルマザーのクレア(ハドソン)が、想像もしなかった悲劇を乗り越え、支え合いながら歩み続ける姿を描く。

本作をはじめ、かけがえのない人生に寄り添い、大切な時間の尊さを教えてくれる名作を振り返りながら、映画『ソング・サング・ブルー』が届ける愛と希望の物語への期待を高めていきたい。

時を超えて2人の人生をもう一度つなぐ『きみに読む物語』

ジェームズ・ガーナー、ジーナ・ローランズ共演の『きみに読む物語』
ジェームズ・ガーナー、ジーナ・ローランズ共演の『きみに読む物語』[c]Everett Collection/AFLO

療養施設で暮らす老婦人(ジーナ・ローランズ)のもとへ、1人の老人(ジェームズ・ガーナー)が毎日のように訪れ、ノートに書かれた物語を静かに読み聞かせている。この2人の関係性とは?

物語の舞台は1940年のアメリカ南部。夏の休暇で町を訪れていた裕福な少女アリーは、地元で働く青年ノアと出会い、恋に落ちる。しかし、身分の違いから家族に交際を反対され、2人は引き裂かれてしまう。離れ離れになったあとも、ノアは想いを込めて毎日手紙を書き続けるが、その気持ちが届くことはないまま時は流れていく。

【写真を見る】色褪せない感動作…レイチェル・マクアダムスとライアン・ゴズリング共演『きみに読む物語』
【写真を見る】色褪せない感動作…レイチェル・マクアダムスとライアン・ゴズリング共演『きみに読む物語』[c]Everett Collection/AFLO

本作の原作は恋愛小説の名手ニコラス・スパークスのベストセラー。若き日のノアを演じたライアン・ゴズリングと、アリー役のレイチェル・マクアダムスの情熱的な演技が、運命に翻弄されながらも惹かれ合う2人の愛を鮮烈に描き出す。長い時間を共に歩み続けた夫婦の人生が、時を超えて再びつながっていく。愛とはなんなのか。人を想い続けることの尊さを優しく問いかけるラブストーリーとなっている。

日常がかけがえのない宝物になる『アバウト・タイム 愛おしい時間について』

イギリス南西部の海辺の町で、家族と穏やかな日々を過ごしてきた青年ティム(ドーナル・グリーソン)。恋愛に奥手で自分に自信のない彼は、21歳の誕生日に父から「この家系の男は過去に戻ることができる」という驚きの秘密を打ち明けられる。戸惑いながらもその能力を使い、恋や人生を少しずつやり直していくティムは、やがてロンドンで魅力的な女性メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会い、恋に落ちる。しかし、時間を操る力は万能ではなく、思いがけない出来事が2人の運命を揺さぶっていく。

本作『アバウト・タイム 愛おしい時間について』の監督を務めたのは、『ラブ・アクチュアリー』(03)で知られるリチャード・カーティス。日常のささやかな出来事を温かいタッチで描く彼が、タイムトラベルという設定を通して、恋人や家族と過ごすなにげない1日の尊さを鮮やかに映し出す。人生をやり直せる力を手にした青年が気づくのは、いまこの瞬間こそ、かけがえのない時間だということだ。家族と過ごす日常が少しだけ愛おしく感じられる心温まる作品となっている。

少女の歌声が家族の夢になっていく『コーダ あいのうた』

第94回アカデミー賞で作品賞を含む3部門を受賞した『コーダ あいのうた』
第94回アカデミー賞で作品賞を含む3部門を受賞した『コーダ あいのうた』[c]Everett Collection/AFLO

海辺の町で暮らす高校生ルビー(エミリア・ジョーンズ)は、両親と兄の4人家族のなかで唯一耳が聞こえるCODA(ろう者の親を持つ子ども)の少女。幼いころから家族の耳となり、日常会話の通訳や家業の漁業を手伝いながら、家族を支えてきた。そんな彼女が新学期に入部した合唱クラブで、自分のなかに眠っていた歌の才能を見出される。

顧問の教師に音楽大学への進学を勧められたルビーは夢を追う決意をするが、彼女の歌声を直接聞くことができない家族との間に、少しずつ葛藤が生まれていく。家族の手伝いや音楽のレッスン、恋愛など悩みを抱えるルビーだが、家族の愛に支えられ、歌を歌うことはやがて家族の夢となっていく。

4人家族の中で唯一耳が聞こえる“CODA(ろう者の親を持つ子ども)”の少女役にエミリア・ジョーンズ(『コーダ あいのうた』)
4人家族の中で唯一耳が聞こえる“CODA(ろう者の親を持つ子ども)”の少女役にエミリア・ジョーンズ(『コーダ あいのうた』)[c]Everett Collection/AFLO

本作『コーダ あいのうた』の監督は若き実力派のシアン・ヘダー。両親役のマーリー・マトリンやトロイ・コッツァーなど、実際に耳が聞こえない俳優たちを起用したキャスティングも大きな話題を呼んだ。家族を想う気持ちと、自分の夢を追いかけたい気持ち。その間で揺れ動く少女の姿は多くの観客の心をつかみ、第94回アカデミー賞では作品賞を含む3部門を受賞した。歌声が届かなくても、想いは必ず伝わる。言葉を超えた家族の固い絆に思わず胸が熱くなる作品となった。

人生どん底の歌まねミュージシャン夫婦が輝きを見出す『ソング・サング・ブルー』

歌まねミュージシャンでシングルファーザーのマイク(ヒュー・ジャックマン)と、シングルマザーのクレア(ケイト・ハドソン)が、音楽を通して互いに惹かれあう『ソング・サング・ブルー』
歌まねミュージシャンでシングルファーザーのマイク(ヒュー・ジャックマン)と、シングルマザーのクレア(ケイト・ハドソン)が、音楽を通して互いに惹かれあう『ソング・サング・ブルー』[c] 2025 Focus Features LLC. All rights reserved.

かつて夢を追い、音楽にすべてを捧げていた男マイク。しかし、いまの彼は、歌まねでしかステージに立てない日々を送っていた。そんな彼の運命を変えたのは、同じ情熱を胸に秘めた女性クレアとの出会いだ。互いに音楽を愛する2人は心を通わせ、やがて敬愛する伝説的ミュージシャン、ニール・ダイアモンドの楽曲を歌うトリビュートバンドを結成し、小さなガレージから活動をスタートさせる。

第98回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたケイト・ハドソン(『ソング・サング・ブルー』)
第98回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたケイト・ハドソン(『ソング・サング・ブルー』)[c] 2025 Focus Features LLC. All rights reserved.

愛する子どもたちにも囲まれながら、家族で夢を追いかける日々は順風満帆に見えたが、思いがけない悲劇が彼らを襲う。愛する家族がそばにいれば、どんな試練も乗り越えられる。運命に打ちのめされながらも、何度でも立ち上がり、前を向いて家族と共に歩み続ける姿は、困難のなかでも希望を失わずに生きることの大切さを教えてくれる。愛と夢を信じ続けた夫婦と家族は、どのような結末を迎えるのか。

『ソング・サング・ブルー』は4月17日(金)より公開
『ソング・サング・ブルー』は4月17日(金)より公開[c] 2025 Focus Features LLC. All rights reserved.

アクション超大作「X-MEN」シリーズで大スターとなり、『レ・ミゼラブル』で第85回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、第70回ゴールデン・グローブ賞に輝いたジャックマン。そのエモーショナルな歌声を、本作でも遺憾なく発揮している。そして、マイクを支えながら共に人生を歩むクレアを演じたハドソンは、本作の熱演が高く評価され、第98回アカデミー賞主演女優賞にノミネートを果たした。

家族や夫婦が支え合いながら歩んでいく、かけがえのない人生の瞬間を描いた映画『ソング・サング・ブルー』。何度でも立ち上がり夢を追い続ける夫婦の姿と、家族の深い愛が紡ぐ奇跡の実話を、ぜひ劇場で見届けてほしい。


文/山崎伸子

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