A24が贈る本格ファンタジー『OCHI!-オチ-』勇ましいが時に空回りする愛すべき父親を演じたウィレム・デフォーの本編映像を独占入手

A24が贈る本格ファンタジー『OCHI!-オチ-』勇ましいが時に空回りする愛すべき父親を演じたウィレム・デフォーの本編映像を独占入手

2025年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、独創的な表現世界が称賛を浴びた、A24初の本格ファンタジー『OCHI!-オチ-』が4月3日(金)より公開となる。子どもが主人公のファンタジーに深みを与えるキーパーソンを演じたウィレム・デフォーが滑稽な表情を見せる本編映像が到着した。

【写真を見る】ボーイスカウトの隊長のようにオチ狩りを指揮する父、マキシム(ウィレム・デフォー)と子どもたち
【写真を見る】ボーイスカウトの隊長のようにオチ狩りを指揮する父、マキシム(ウィレム・デフォー)と子どもたち[c] 2024 KURKAMART LLC AND IPR.VC FUND II KY. ALL RIGHTS RESERVED.

世界が注目する才能を輩出し続けるA24が新たにタッグを組んだのは、ビョークをはじめとする著名アーティストのミュージックビデオを手掛け、手作業へのこだわりと美学を築いてきた映像作家、アイザイア・サクソン。本作は、その比類なき創造力を結実させた長編監督デビュー作となる。『E.T.』(82)、『となりのトトロ』(88)、『もののけ姫』(97)と、サクソン監督は、自身が心より愛するこれらの作品の精神性を原点にして、孤独な少女とふしぎな生き物「オチ」が、言葉を超え心を通わせる物語を、いまこそ新鮮に映る、懐かしい温かさに包まれたファンタジーとして紡ぎだした。

その物語を支えるのは、いままで想像のなかにしか存在しなかった、魅惑的な異世界の構築だ。パペットやアニマトロニクスなどアナログなクラフトによって緻密に形作られ、CGでは生み出せない活き活きとした生命感を宿すオチの造形や絵画的な自然の風景を鮮やかにとらえた撮影、パンフルートが神秘的に響く音楽、クラシカルかつ遊び心ある美術など。これらの1カットごとに卓越した職人技が、愛情と手間暇たっぷりに注ぎ込まれた映像体験が、観る者を幻想と現実が溶け合う魔法の感覚へと誘う。

主演は、『システム・クラッシャー』(19)で一躍次世代の最有望株となった天才女優ヘレナ・ツェンゲル。共演には、『哀れなるものたち』(23)の名優デフォー、『博士と彼女のセオリー』(14)のエミリー・ワトソン、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シリーズのフィン・ウォルフハードと実力派が集結した。

少女の旅路によって、そっと描き出されるのは、未知への怯えと好奇心、湧き上がる直感を信じる喜び、誰かと分かり合いたいという切望。オチとの出会いが、誰しもの心の奥に眠る感受性を静かに呼び覚ます。

物語の核を担うのはもちろん主人公ユーリとオチの2人だが、ただのファンタジーでは終わらせない、大人も楽しめるちょっぴりビターな深みを与える重要な役割を果たしているのは、脇を固めるデフォーの存在だ。デフォーが演じるのは、オチを生涯の宿敵とし、村の少年兵たちを引き連れオチ狩りを指揮する父、マキシム。ユーリをなによりも大事に思うものの、その愛情をどう示せばいいのかわからず、心が離れていく状況にやきもきする父親像を哀愁たっぷりに演じている。そんなマキシムが娘のために行動を起こす本編映像が到着した。

傷ついた赤ちゃんオチを母親のもとにかえすため家を飛び出たユーリ。その事実を知らないマキシムが娘の部屋に入ると「捜さないでね」と書かれたユーリからの置手紙を見つける。途方に暮れながら部屋を物色するマキシムだが、そこで娘がブラック・メタル・ミュージックを聞いていたことを知り驚愕していると、床に人間のものではない血と毛が残されていることを発見する。なにかを悟ったマキシムは自室へ向かい、ベッド下から埃をかぶった重々しい箱を取り出す。家の外で待機する少年兵たちの前に、大げさな鎧を身に着けたマキシムが登場。「娘がさらわれた!」という声とともに、彼らはオチとの闘いに備え飛び出していく。

娘を救い出すために闘いに挑む頼もしい姿を見せつつも、どこか抜けていて、勇ましさが時に空回りしてしまう愛すべき父親マキシムについて、デフォーは「彼は鎧とヒゲで、自分を偉大な戦士だと思っているのです。威張っていて、まるでクレイジーなボーイスカウトの隊長のような男。でも同時に少し滑稽で、憎めないところがあり、観客はきっと彼に共感してしまうと思う」と語り、そのユーモラスな人物像を明かしている。

サクソン監督は、デフォーのキャスティングについて、「脚本を書き始めた段階で、ウィレムが頭に浮かんでいました。いつも映画で見ていたウィレムの姿からマキシムの人物造形を創り出し、彼の声でセリフを想像していたのです。脚本が完成してから正式に彼にオファーしましたが、連絡してから48時間後には、すでにチームの一員となっていました」と念願叶っての起用だったことを明かしている。

一方、サクソン監督や、家族を演じたユーリ役のツェンゲル、ペトロ役のウォルフハードは、大物デフォーとの共演に緊張していたという。ウォルフハードは「第一印象は、『グリーン・ゴブリンだ…』でしたが(笑)、実際に会って話してみるとすごく優しくて、自然とペトロ役に入り込むことができました」と共演の感想を語っている。

かつて子どもだったすべての人へ贈る物語『OCHI!-オチ-』。デフォーと子どもたちの共演シーンにも注目して観ていただきたい。


文/山崎伸子

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