「グランド・イリュージョン」9年ぶりの新作が、シリーズ悲願の初登場No. 1獲得!エドガー・ライト最新作は惜しくも届かず

コラム

「グランド・イリュージョン」9年ぶりの新作が、シリーズ悲願の初登場No. 1獲得!エドガー・ライト最新作は惜しくも届かず

先週末(11月14日から11月16日まで)の北米興収ランキングは、ジェシー・アイゼンバーグ主演の「グランド・イリュージョン」シリーズの第3弾『グランド・イリュージョン/ダイヤモンド・ミッション』(2026年初夏日本公開)が初登場でNo.1を獲得。初日から3日間で興収2101万ドルと、決して優れた数字ではないが、シリーズを通してみれば“三度目の正直”で初登場No. 1を叶えたことになる。

【写真を見る】ジョン・M・チュウからルーベン・フライシャー監督にバトンタッチ!すでに第4弾の製作も進行中の「グランド・イリュージョン」シリーズ
【写真を見る】ジョン・M・チュウからルーベン・フライシャー監督にバトンタッチ!すでに第4弾の製作も進行中の「グランド・イリュージョン」シリーズ[c]Everett Collection/AFLO

第1作の『グランド・イリュージョン』(13)はオープニング興収2935万ドルで2位スタートとなったが、最終的には北米興収1億1772万ドル、全世界興収3億5000万ドル超えの大成功。続く『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(16)はオープニング興収2238万ドルで3位スタートとスローな出足となり、北米興収も6500万ドル止まり。それでも全世界興収は第1作に迫る3億3489万ドルと、主に中国マーケットに支えられていた。

そして9年ぶりの新作となった今回、プロジェクト自体は前作の公開前から動きだしていていたようなので、足掛け10年。監督が前作のジョン・M・チュウから、アイゼンバーグと「ゾンビランド」シリーズでタッグを組んだルーベン・フライシャーへと交代することが決まってから3年と、詳細こそわからないが撮影に入るまで少々難航していたことが窺える。

イリュージョニスト集団“フォー・ホースメン”が華麗な強奪劇を繰り広げる「グランド・イリュージョン」シリーズ
イリュージョニスト集団“フォー・ホースメン”が華麗な強奪劇を繰り広げる「グランド・イリュージョン」シリーズ[c]Everett Collection/AFLO

結果的に、オープニング興収は先述の通り前作からさらに下がったわけだが、公開時期をこれまでのサマーシーズンから感謝祭シーズン直前の閑散期に移したことが功を奏し、「初登場No. 1」の箔をつけることに成功。しかも海外興収ではすでに5420万ドルをあげており、その3分の1以上が中国マーケットによるもの。製作費は9000万ドルとお高めだが、今回も堅実な成績を収めることは間違いなさそうだ。

ちなみに作品評価の方は、批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの好意的評価の割合が60%。同51%だった第1作、同34%だった前作と比較すればだいぶ持ち直しており、観客からの評判もまずまず。すでに今年春の段階で、フライシャー監督の続投のもと第4作の開発がスタートしていることも報じられており、この感じなら無事に進められていくだろう。

グレン・パウエル主演『ランニング・マン』は2位スタート
グレン・パウエル主演『ランニング・マン』は2位スタート[c]Everett Collection/AFLO

対照的なスタートとなったのが、エドガー・ライト監督とグレン・パウエルがタッグを組んだ『ランニング・マン』(2026年1月30日日本公開)。1980年代にアーノルド・シュワルツェネッガー主演で映画化されたリチャード・バックマン(スティーヴン・キング)の同名小説を再映画化したもので、1億1000万ドルの製作費がかけられたが、オープニング3日間の興収は1649万ドル。海外興収も1120万ドルほどに留まり、12月に控える中国公開でどこまで伸ばせるか気になるところだ。

ここのところ低調な週末が続いているが、いよいよ次週末から感謝祭シーズンが到来。その目玉となるのは、奇しくも「グランド・イリュージョン」シリーズの前作を手掛けたジョン・M・チュウの『ウィキッド 永遠の約束』(2026年3月日本公開)。昨年の同時期に公開された『ウィキッド ふたりの魔女』(24)は1億ドルを超えるビッグオープニングを記録。今作はそれ以上のオープニングになると予測されているが、はたして。


文/久保田 和馬

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