中野量太監督、『兄を持ち運べるサイズに』第30回釜山国際映画祭出品に喜び!柴咲コウの映画祭参加決定
宮沢りえ主演映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)で日本アカデミー賞、報知映画賞など多くの映画賞を獲得した中野量太監督が、柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかりら豪華キャストを迎え、5年ぶりにメガホンをとった『兄を持ち運べるサイズに』(11月28日公開)。このたび本作が、9月17日(水)~9月26日(金)に韓国の釜山で開催される第30回釜山国際映画祭のOPEN CINEMA部門に、正式出品されることが決定。映画祭には、主演を務めた柴咲コウが参加する。
作家の村井理子が実際に体験した数日間をまとめたノンフィクションエッセイ「兄の終い」をもとに、中野監督が脚本と監督を務めた本作。絶縁状態にあった実の兄の突然の訃報から始まる家族のてんてこまいな4日間の物語を描く。主演の柴咲が演じるのは、マイペースで自分勝手な兄に幼いころから振り回されてきた主人公の理子役。共演に、家族を振り回す原因となる、ダメな兄ちゃん役にオダギリ、兄と一時は夫婦でありながらも、ある理由で離婚した元嫁の加奈子役に満島、兄と加奈子の娘で両親離婚後は母と暮らす満里奈役に青山姫乃、2人のもう1人の子どもで最後まで兄と暮らした息子、良一を味元耀大が演じる。
1996年から始まり、今年で30回目を迎えた釜山国際映画祭は、これまでも数々の日本映画が栄えある賞を受賞し、アジアを代表する映画の祭典として毎年注目を集めている。昨年は、黒沢清監督作『Cloud クラウド』(24)、山中瑶子監督『ナミビアの砂漠』(24)、奥山大史監督『ぼくのお日さま』(24)などの話題作が上映された。
今回、『兄を持ち運べるサイズに』は、釜山国際映画祭の代表的な部門の1つで、人気、芸術性に富んだ新作や国際的に評価された作品が選出されるOPEN CINEMA部門に選出された。本部門は、メイン会場である釜山シネマセンターの野外スクリーンで上映されるのが特徴となっている。釜山国際映画祭選出の一報に、主演の柴咲は「映画『兄を持ち運べるサイズに』が釜山国際映画祭で上映されるということでとても楽しみにしています。この映画が国を越えて皆さんの心の拠り所になれば嬉しいです」、中野監督は「映画『兄を持ち運べるサイズに』は、明日、誰の家族にも起こり得る話です。世界中の家族に、観て感じて考えて、最後は優しい気持ちになってほしい。そんな思いを込めて作り上げました。韓国の観客の皆さんの反応がとても楽しみです」とそれぞれ喜びを語っている。
第30回釜山国際映画祭は、俳優イ・ビョンホンが開会式の司会を、俳優スヒョン(クローディア・キム)が閉会式の司会を務める。“家族”を描き続けた中野量太監督の最新作が、海外でどのように受け止められるのか、期待が高まるなか、今後の続報にも注目していただきたい。