ブラッド・ピット、映画『F1(R)/エフワン』は「3年をかけた愛の結晶」!ファンとハグ、中尾明慶に金言…愛あふれる来日舞台挨拶

ブラッド・ピット、映画『F1(R)/エフワン』は「3年をかけた愛の結晶」!ファンとハグ、中尾明慶に金言…愛あふれる来日舞台挨拶

映画『F1(R)/エフワン』(6月27日公開)に主演するブラッド・ピットが緊急来日を果たし、6月26日に丸の内ピカデリー DOLBY CINEMAで行われた舞台挨拶に出席。日本のファンへ愛を伝え、大きな拍手を浴びた。

ブラッド・ピットと握手!感激しきりの中尾明慶
ブラッド・ピットと握手!感激しきりの中尾明慶

『トップガン マーヴェリック』(22)のジョセフ・コシンスキー監督とピットがタッグを組み、F1の全面バックアップを得て制作された本作。世界各国の本物のサーキットコースを使い、出演者は数か月の厳しいトレーニングを積んでF1マシンを実際に操縦するなど、限界までリアルを追求。常識破りの元カリスマF1レーサーのソニー(ピット)が再びサーキットに戻り、最弱チームと共に過酷な試練を乗り越えていく姿を描く。

イベントへの登壇は「ドッキリだと思っていた」と素直に告白した中尾明慶
イベントへの登壇は「ドッキリだと思っていた」と素直に告白した中尾明慶

先日NYで行われたワールドプレミアでの会見時、ピットは「日本の皆さん、また日本に行ける日を楽しみにしています!」とコメントしていたが、その希望が叶い、緊急来日が実現。発表から約24時間後には来日するという、F1マシン並みに“超高速”なピット史上最速の来日となった。来日2日目、3回目の舞台挨拶となったこのステージには、モータースポーツ番組のMCを長きに渡り担当し、自身もF1ファンとして知られる俳優の中尾明慶も、ゲストとして駆けつけた。

「ごめんなさいね!どの顔をして出てこようかと迷った」とピットを待ち侘びる観客に謝罪した中尾は、「ここに来るまでずっと、たぶん『水曜日のダウンタウン』だと思っていた。冗談抜きでドッキリだと思っていた」とイベントの参加に恐縮しきり。「本当にブラッド・ピットさん、来ます。めちゃくちゃいい人だった。まさかお会いできるとは思わなかった。楽しみましょう!」とバックステージでのピットの様子を明かして、会場を盛り上げていた。

ファンに「どうもありがとう!」と感謝を伝えたブラッド・ピット
ファンに「どうもありがとう!」と感謝を伝えたブラッド・ピット

いよいよピットが姿を現すと、会場からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。「どうもありがとう!」と日本語で挨拶したピットは、「日本に来られてうれしい。日本に来るといつも温かい歓迎を受けて、やさしくしてくれて、愛を注いでくれる」と感謝しきり。「日本はF1の聖地の一つ。鈴鹿サーキットは、レーサーから一番お気に入りのトラックだとよく聞く。F1を愛する人たちが多いと思う」と来日の喜びをあふれさせた。すでに本作を観たという中尾が「F1の車載映像を観ているかのような迫力あるシーンもあれば、直球どストレートの物語で、僕らの背中を強く押してくれる映画」と熱を込めると、中尾のコメントに感激したピットは、ポケットから1万円札を出して手渡し。ピットの茶目っ気たっぷりの姿に、観客も手を叩いて大笑いだった。

【写真を見る】ブラッド・ピット、いいコメントをした中尾明慶にお札をプレゼント!会場も爆笑
【写真を見る】ブラッド・ピット、いいコメントをした中尾明慶にお札をプレゼント!会場も爆笑

SNSに寄せられた質問に答えるひと幕もあったが、「コシンスキー監督との仕事はいかがでしたか」と投げかけられると、ピットは「天才的な監督」と切り出し、「『トップガン マーヴェリック』という大ヒット作の後に、次になにをしようかと思い、俳優たちを本物のレーシングカーに乗せて映画を作ってみようという、本当に無謀なアイデアが浮かんだ」とにっこり。「『トップガン マーヴェリック』の時に開発したカメラをさらに小型化して性能をアップさせて、新しいシステムを作り上げた。自分がコックピットに座ってレースをしているような感覚を覚えるはず」と胸を張った。中尾は「ブレーキを踏みたくなる瞬間があった」と臨場感に太鼓判を押しつつ「あれ、このコメントでは1万円もらえない…?」と冗談めかし、ピットも大笑い。すると再びピットはこっそりと中尾にお札を渡し、中尾が「やった!」という表情をするなど息の合ったやり取りに会場も大喜びで、ピットから「一緒にF1チームをやりませんか?」とオファーを受けた中尾は「ぜひともよろしくお願いします!」ともらったお金を返しながら、声を弾ませていた。

「ものすごい高揚感があった」と撮影の興奮を振り返った
「ものすごい高揚感があった」と撮影の興奮を振り返った

中尾も、気になる質問をピットにぶつけた。大変だったことに話が及ぶと、ピットは「F1には愛好者がたくさんいる。一方で観たことがないひと、まったく知らない人もいる。どちらの人も満足できる者にしたいと脚本を練り上げて、やっといいバランスのものができた」と力強く回答。そして時速300kmを超えるドライビングの世界については、「最高の気分。自分でも感じたことのないような、ハイ。ものすごい高揚感があった。観ると感じてもらえると思う。アクセルやブレーキを踏み込んだり、最高の気分でした」と目尻を下げた。さらに「これまでの人生で挫折はあったのか。どうやって克服したのか」と中尾が問いかけると、「大変だ…」と笑ったピットは「人間ですからね。常に太陽が輝いている日々ではありません。大変なこともありますが、そういうものを乗り越えた時に成功、成長もあると思う。夜があれば、朝が来る。いいことも悪いことも、人生として受け止めています」としみじみと語り、中尾は「かっこいいなあ」とピットの名言に惚れ惚れとしていた。

ピットの大ファンだという当選者とハグ!
ピットの大ファンだという当選者とハグ!

また観客にはサプライズでプレゼント企画も行われ、当選した1名にサイン入りポスターがピットから直接、贈られた。ピットからハグを受けた当選者の女性は「震えています」と感激しきりだったが、ピットと中尾、当選者の3人で記念撮影をすることになると、ここには入れない!とばかりに遠慮していた中尾。ピットから「一緒に」と促されると、中尾は「ちょっと(2人から)離れておくので、最悪(写真を)切ってください」と終始、人のいい素顔をのぞかせていた。ファンの声援に手を振って応えたピットは、「皆さん、ありがとう。この映画をやっと共有できるのがうれしい。3年間をかけた愛の結晶」だと完成作に愛情を傾けつつ、「もし楽しんでいただけなかったら、それは監督のせいです」とニヤリ。サービス精神旺盛な姿に、最後まで会場は湧き返っていた。


取材・文/成田おり枝

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