ブラムハウスが「ソウ」シリーズの権利獲得へ!ジェームズ・ワンが最前線に復帰し、11作目が前進?
『M3GAN/ミーガン 2.0』(10月10日公開)など今後も注目作が多数控える、ジェイソン・ブラム率いるブラムハウス・プロダクションズが、昨年20周年を迎えた「ソウ」シリーズの権利の一部を取得することがわかった。「Deadline」など複数メディアが報じている。
当時無名だったジェームズ・ワンとリー・ワネルがタッグを組み生みだされた第1作『ソウ』(04)は、サンダンス映画祭でお披露目されるや大反響を巻き起こし、“ソリッド・シチュエーション・スリラー”というジャンルを確立。わずか120万ドルという低予算ながら全世界興収1億ドルを突破するヒットを記録し、たちまちシリーズ化。
以後は北米のハロウィンシーズンの定番作品として2010年まで毎年新作が公開され、『ジグソウ:ソウ・レガシー』(17)で7年ぶりに復活。コロナ禍に公開された『スパイラル:ソウ オールリセット』(21)を経て、『ソウX』(23)がスマッシュヒットと高評価を獲得。これまで製作されたシリーズ10作の累計全世界興収は10億ドルを超える、ホラージャンル屈指の人気シリーズとなっている。
今回の報道によると、ブラムハウス側は昨年ごろから「ソウ」シリーズ全作の権利の50%を有するツイステッド・ピクチャーズと交渉を重ねていた模様。売却価格でなかなか合意に至らず、今年初旬には一度交渉が決裂。しかしようやく契約合意にたどり着く公算とのこと。なお、権利の残り50%は引き続きライオンズゲートが保有する。
ブラムハウスは2024年1月に、ジェームズ・ワン率いる製作会社アトミック・モンスターズと合併。第1作で監督を務めた“シリーズの生みの親”であるワンは、第3作で脚本を手掛けた後もシリーズ全作に製作総指揮として参加。今回の権利取得によって、彼がふたたび「ソウ」シリーズのクリエイティビティの最前線に立つことが期待されている。
『ソウX』の成功を受けて製作が進行していたシリーズ第11作の『Saw XI』は、公開日までスケジューリングされ脚本も完成していたものの、製作側とライオンズゲート側の意見の不一致によって開発がストップし、現在も棚上げ状態のまま。ブラムハウスが新たにシリーズに加わることで、一気に前進することになるのだろうか。続報に注目だ!
文/久保田 和馬