西島秀俊主演ヒューマンサスペンス『Dear Stranger／ディア・ストレンジャー』緊張度MAXの特報映像解禁！

西島秀俊が台湾の国民的女優、グイ・ルンメイと共演するヒューマンサスペンス『Dear Stranger／ディア・ストレンジャー』が9月に公開される。このたび、本作の特報映像が解禁となった。

本作は、誘拐事件を発端に破綻していく家族を通して、ニューヨークという大都会の片隅で生きる上での、見えない人種の壁、孤独、人と人が分かり合うことの困難さなど、全世界に向けて各々の文化圏の人々に届くテーマを描いた濃密なヒューマンサスペンス。ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦。ある日、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦が抱える秘密が浮き彫りになり、家族が崩壊していく様が描かれていく。アカデミー賞国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』(21)やA24製作の「Sunny」などに出演するなど、国際的に活躍の場を拡げる西島が主人公の賢治を演じる。その妻ジェーン役には、ベルリン国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した『薄氷の殺人』(14)や『鵞鳥湖の夜』(19)に出演した、人気と実力を兼ね備えた台湾を代表する国民的女優のルンメイ。『ディストラクション・ベイビーズ』(16)でロカルノ国際映画祭の最優秀新進監督賞を受賞した独自の道を行く映画作家、真利子哲也が監督を務める。撮影にあたって多国籍のスタッフが集結し、2024年11～12月末までオールニューヨークロケを敢行。ブルックリンを中心にチャイナタウンやハーレムなど、リアルな同地の日常が映しだされている。

今回解禁となったのは、不安、違和感、恐怖の不協和音が全神経を逆撫でる、緊張感あふれる60秒の特報映像。トランプ再選後のアメリカ、ニューヨークで暮らすアジア人夫婦を襲った息子の誘拐という悲劇を軸に、とある秘密を抱えながら翻弄され崩壊していく夫婦の姿が映しだされていく。消えた息子を探しながらもすれ違い葛藤する賢治とジェーンの元に、数々のノイズが絶え間なく畳みかけられる。押しかけてくる強盗、暗闇で銃を発砲する賢治、“BLANK”と落書きされた車、不穏な音楽、故障した車の耳障りな雑音など、不穏な要素が不協和音のように重なり、目にしたすべての事実が疑わしくなるような不安定さ、じりじりと嫌な予感が観るものに襲い掛かっていく。ラストには、ティザービジュアルで登場し話題になった謎の人形も登場。映像内で「Who is it?」(誰だ？)という賢治の問いかけの先にいるのは一体何者なのだろうか？本作が纏う“違和感”をより一層際立たせている。

夫婦が抱える秘密とは一体なんなのか？ともに“しあわせな家族”を目指しているはずなのに、なぜ妻と夫はこうも食い違っていくのか？すれ違い崩壊していく夫婦の姿を、息が詰まるような緊張感で描く本作の続報に今後も注目したい。

文/鈴木レイヤ