フランシス・フォード・コッポラ監督最新作『メガロポリス』豪華キャスト集結のメイキング映像&パフォーマンス付き特別先行上映も決定
「ゴッドファーザー」シリーズや『地獄の黙示録』(79)などの作品で知られるフランシス・フォード・コッポラの監督最新作『メガロポリス』(6月20日公開)よりメイキング映像が到着。また6月18日(水)に都内で先行上映が実施されることも決まった。
『メガロポリス』はコッポラが1980年代より温めてきた夢の企画を、40年もの長い歳月と私財1億2000万ドル(約186億円)を投じて映像化した監督最新作。富裕層と貧困層の格差が社会問題化したアメリカ共和国の大都市ニューローマで生きる人々の姿を活写する。
映像にはコッポラに加えて、主人公カエサル役のアダム・ドライバーをはじめ、ジャンカルロ・エスポジート、ナタリー・エマニュエル、オーブリー・プラザ、シャイア・ラブーフら豪華キャストが登場し、メイキング映像とともに作品やキャラクターについて語っている。カメラの外でも真剣な表情で話し合う俳優陣の姿や巨大セットの裏側、リハーサル風景までもが映しだされている。
映像の冒頭、コッポラ監督は「この映画のコンセプトは人類の未来を垣間見ることだ」と述べ、40年の歳月をかけたこともあり「台本にあった多くのことが実際に起ころうとしている。フィクションというより現実に近かった」と、本作の内容が偶然にも現在と地続きしている部分があることに触れている。
また映像のなかでは、ドライバーが撮影の合間にコッポラと熱心に語り合う場面も見られる。「届いた台本を読んだ時、それだけでは理解しきれないビジュアル要素があった。台本についてより深く語り合ううちに、監督は人の内面や感情に興味があると気づいた」と語っている。また現場では多くのシーンで即興的な演出が行われ、台詞や動きがその場で変化していく創作プロセスにも言及している。またエスポジートも「彼は大きな夢を抱いている。それは実際に体で感じるものだ」と述べていて、キャストやスタッフ全員が、ただのプロジェクトではなく“使命”としてこの作品に向き合っていたことがわかる。
またコッポラ自身もセットに立ち、俳優たちに語りかけ、演出に没頭する様子も印象的。私財を投じて完成させた本作への執念と情熱がわずか数分のメイキング映像からもひしひしと伝わってくる。
そして6月18日(水)にはグランドシネマサンシャイン池袋にて、パフォーマンス付きIMAX特別先行上映会の開催が決定。この上映はコッポラが理想とする形式で行われ、2024年カンヌ国際映画祭で初披露され大きな話題を呼んだ演出を、日本で唯一体験ができる貴重な機会となる。そして本編中に一部、国内ではグランドシネマサンシャイン池袋ともう1館でしか見ることの出来ない、1.43:1の特別な画角のシーンもあるとのこと。さらに、上映前には監督が手掛けるワイン「ディレクターズ・カット・ソノマ・コースト・シャルドネ」を提供することも決定。チケット情報やその他の詳細などは公式SNSやHPを参照してほしい。
映画界を牽引する名匠が長い時間をかけてついに完成にこぎつけた本作。大きなスクリーンで作品の世界に酔いしれてほしい!
文/スズキヒロシ