凄さの秘訣はピュアさ!?『MaXXXine マキシーン』ミア・ゴスが老婆殺人鬼“パール”へと変貌するメイキング映像

凄さの秘訣はピュアさ!?『MaXXXine マキシーン』ミア・ゴスが老婆殺人鬼“パール”へと変貌するメイキング映像

独立系映画スタジオとして快進撃が続くA24製作の大ヒットシリーズで、『X エックス』(22)、『Pearl パール』(22)に続く最新作『MaXXXine マキシーン』(6月6日公開)。このたび、トリロジー(3部作)の主演でプロデューサーも務めるミア・ゴスが語るインタビューと、ゴスが殺人鬼老婆“パール”の特殊メイクを施されるメイキング映像が到着した。

同じ作品中で、殺人鬼老婆“パール“と若きポルノ女優“マキシーン“という相反するキャラクターを、主演のゴスが一人二役で演じたことでも話題になったシリーズ第1作目『X エックス』。映画史上最も無垢なシリアルキラー、パールの誕生物語を描き、忘れられないラストカットで観客を戦慄させた第2作目『Pearl パール』。そして、第3作目となる『MaXXXine マキシーン』では、『X エックス』から6年後となる1985年のハリウッドを舞台に、ハリウッドスターを夢見るマキシーンが、謎の連続殺人鬼や、彼女の過去を知る私立探偵などさまざまな敵と対峙しながら、スター街道を駆け上がっていく。

今回、本シリーズですべての主演を担い、脚本やプロデューサーにも名を連ね、唯一無二の存在感を放つゴスが“Xトリロジー”について語るインタビューと、『X エックス』に登場する殺人鬼老婆パールへと変貌を遂げていくゴスが特殊メイクを施される過程を収めたメイキング映像が公開された。

『X エックス』、『Pearl パール』と新作が公開するたびに支持層が拡大し、アメリカではハロウィンのコスプレの定番キャラクターにもなっているほどの熱狂的な人気についてゴスは「まるで予想していなかった。自分が出演する映画がこれほど注目されたのは、初めてのこと」と驚く。

ゴスは、自身も「『X エックス』を撮影している時も、タイ(・ウェスト監督)と一緒に『Pearl パール』の脚本を書いている時も、自分にとってこれらは特別な作品になるとは感じていた」と話しながらも、「観客にどう受け止められるかは、わからない。私が出演したほかの作品も、自分はすばらしいと思ったし、いまもその考えは変わらないけど、あまり観てもらえなかった」というリアルな心境を明かす。

『X エックス』では、毎回約8時間かけて特殊メイクを施し、殺人鬼の老婆パールを演じていたゴス。そんなゴスの『MaXXXine マキシーン』での撮影時の苦労は、意外にも「すばらしい俳優さんが大勢出演してくれたこと」だと言う。

今作には、シリーズを通じてファンになったケヴィン・ベーコン、エリザベス・デビッキ、リリー・コリンズといった、ベテラン俳優から大作映画に出演するスター俳優が出演しているが、ゴスは当時を振り返り「1人の俳優さんがやってきて『気心が知れてやりやすくなってきた』と思ったら、その方とのシーンが終わって、次の俳優さんがやって来て、また新しく関係性を作って…」と、ようやく仲良くなったと思ったのもつかのま、次々と交代でまた新たなスター俳優が入ってくるという撮影の大変さについて語った。それでも「彼らと演技をすることを、心待ちにしていたし、実際、彼らとのお仕事は最高だった。彼らはそれぞれのキャラクターに素敵なものを持ち込んでくれたから。彼らとの仕事は、この映画が私にくれた最高のご褒美だった」と感謝の気持ちを述べた。

同時に公開されたのは、ゴスが、殺人鬼老婆パールへと変貌していく特殊メイクの過程を捉えたメイキング映像だ。この特殊メイクにかかる所要時間はなんと8時間。しかしゴスは疲れを見せる様子もなく、「こういう時間のおしゃべりが大好きなの」と語り、時折笑顔も見せながらメイクに挑んでいる様子が映しだされる。また「長く感じることもあるけど、私にとっては作品について整理する時間をもらえたので、その日の撮影に挑む準備をさせてくれた」と、特殊メイクにかかる長大な時間について、嫌な顔1つせず「役を演じるために大切な時間」と考えていたことがわかるメイキング映像になっている。


クレイジーな役柄をクレイジーに演じきるゴスの凄さの秘訣は、役へ向き合う「ピュアさ」であり、共演する俳優やスタッフへの感謝を忘れない「素直さ」なのかもしれない。そんなゴスの怪演っぷりに翻弄されるトリロジーの完結編にして強烈なフィナーレとなる爽快なスターダム・スリラー・エンタテインメント『MaXXXine マキシーン』をぜひ映画館で見届けて欲しい!

文/山崎伸子

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