『岸辺露伴は動かない 懺悔室』が完成!高橋一生「満を持してこのステージに来た」と5年の月日とファンに感謝

『岸辺露伴は動かない 懺悔室』が完成!高橋一生「満を持してこのステージに来た」と5年の月日とファンに感謝

映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(5月23日公開)の完成報告会見が4月15日に東京都内で行われ、高橋一生飯豊まりえ、玉城ティナ、大東駿介、井浦新、渡辺一貴監督が出席した。

映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』の完成報告会見が行われた
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』の完成報告会見が行われた

シリーズ累計発行部数1億2千万部超を誇る荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれた傑作スピンオフ「岸辺露伴は動かない」。相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気マンガ家の岸辺露伴の姿を描く。高橋を主演に迎えて実写ドラマ化した制作チームが再集結して挑んだ映画版第1作目『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(23)は、観客動員数90万人超、興行収入約12.5億円の大ヒットを果たしている。

高橋一生、「身が引き締まる想い」とコメント
高橋一生、「身が引き締まる想い」とコメント

『岸辺露伴は動かない 懺悔室』では、漫画「岸辺露伴は動かない」シリーズの記念すべき最初の作品を実写化。ファンの間で屈指の人気を誇るエピソードを、邦画初となる全編ヴェネツィアロケにて撮影した。5年にわたって露伴を演じてきた高橋は、「身が引き締まる想いがした」とシリーズの原点に挑む心境を吐露。「ようやく『懺悔室』というエピソードに手を伸ばすんだなという感覚がありました。もともと『懺悔室』は短編であって、ほかの話よりも少し短い話なんですね。それを映画の尺に落とし込む際に、ある程度長くしていかなければならない。違和感なく膨らませていくことは一つの懸念だったと思います。2020年から実写のシリーズをやらせていただいていますが、最初にやってしまっていたらきっとここまで多く反響は得られなかったんじゃないかと思います。これだけ実写版の作品を愛してくださる方が増えて、土壌ができたからこそ、ようやく手を伸ばすことができた。満を持してこのステージに来てしまったかという感覚」と5年の月日を噛み締めるように話していた。

飯豊まりえ、「すごく充実して幸福な約1か月でした」と笑顔
飯豊まりえ、「すごく充実して幸福な約1か月でした」と笑顔

「岸辺露伴」シリーズに欠かすことができない存在である露伴の担当編集、泉京香を演じる飯豊は、「ついに来たかと思いました」と笑顔。「ほとんど一生さんがおっしゃってくれたんですが」と主演の高橋と同じ想いだと続き、「泉くんが、どう絡んでいくんだろうと。どうやって露伴先生と一緒に『懺悔室』の世界に入っていくのかなと思っていた。小林靖子さんのおかげでちゃんと出れました」と脚本家に感謝を伝えながら、「この作品をしっかり届けたいなという気持ち。すごくステキな映画になっています」と胸を張った。渡辺監督は、本シリーズは毎回「ミッション・インポッシブル中の、ミッション・インポッシブル」とチャレンジの多い作品だと語りつつ、「皆さんの芝居が濃厚で、すばらしい人間ドラマになった」と力を込めていた。

玉城ティナ、本シリーズに飛び込むうえでは「プレッシャーもあった」という
玉城ティナ、本シリーズに飛び込むうえでは「プレッシャーもあった」という

全編ヴェネツィアロケを敢行した本作。高橋は「1か月、まるまるヴェネツィアで撮影をさせていただいた。ジョジョの世界観、岸辺露伴の世界観に溶け込んでいるようなヴェネツィアの風景。そしてキャストさん、スタッフさんが作り上げたこの作品の世界観がしっかりと融合して、ひとつの作品になった。喜ばしく思っています」としみじみ。「これまでにない世界が表現されている。ヴェネツィア旅行に行った感覚で観ていただける。ぜひ体験していただけたら」とアピールした。飯豊は「みんなで船に乗って撮影に行って、合宿みたいな期間でした。すごく充実して幸福な約1か月でした」とにっこり。「イタリアでは休憩時間になると、撮影があっても一旦止まって、みんなでレストランに行く機会が多くて。パスタをみんなで食べて、エスプレッソを飲んで、また撮影現場に戻る。それは初めての経験です。イタリア、ヴェネツィアに来ているなというのを味わいました」と声を弾ませた。仮面職人のマリアを演じた玉城は、長期間の撮影とあって「ホテルにキッチンがあったので、料理をすることもあった」とのこと。「まりえも食べに来てくれた。暮らすように撮影ができたのは、贅沢なこと」と喜びをにじませていた。


高橋一生&飯豊まりえ、回答が一致!
高橋一生&飯豊まりえ、回答が一致!

また映画のタイトルにちなんで、「懺悔したいこと」を告白するひと幕もあった。高橋は「5年を通して、どれだけピアスを落としたかわからない」と苦笑い。そのたびにスタイリストが探し回ってくれるといい、「5年間ピアスをなくして、『寒い』とか『暑い』とかワガママばかり言って。申し訳なかった」と懺悔。「ヴェネツィアでも落としました。一時は水路に落ちたんじゃないかという時もあって。(スタイリストが)拾ってくれて、『スペアも用意しています』と5つ、4つくらい、『準備していますから』と言ってくれる。心強い。本当にワガママばかり言って申し訳なかった」と謝罪を重ね、会場の笑いを誘った。

すると飯豊も「私もなんですが、ピアスを落としちゃってごめんなさい」と懺悔で意気投合。「結婚式のシーンがあって、そこが2日間で行われて。同じ場所で、同じ衣装だったんです。その時に大東さんと楽しくお話して、ずっとうなずいていたら、イヤリングに付いていた黒い丸い石の部分が落ちてしまった」と説明しつつ、「次の日の朝、早めに行って見てみてもやっぱりなくて。でもそこでミラクルが起きて、メイクさんのバッグにちょうど同じような黒い丸のボタンが付いていて。それが本当にフィットして。そのボタンをペンチで切って装着して、なにもなかったように撮影ができました」とチームワークでピンチを乗り越えたエピソードを披露していた。

取材・文/成田おり枝

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