韓国注目の気鋭監督と『オオカミ狩り』制作陣がタッグ!『デビルズ・ゲーム』メイキング写真

韓国注目の気鋭監督と『オオカミ狩り』制作陣がタッグ!『デビルズ・ゲーム』メイキング写真

韓国の大ヒット映画『オオカミ狩り』(22)の制作会社が手掛ける『デビルズ・ゲーム』(3月7日公開)。本作のメイキング写真が解禁となった。

【写真を見る】一流のスタッフ、キャストが集結した『デビルズ・ゲーム』のメイキング写真
【写真を見る】一流のスタッフ、キャストが集結した『デビルズ・ゲーム』のメイキング写真[c] 2023 THE CONTENTS ON & CONTENTS G All Rights Reserved.

主演は可憐な女装も話題になった「ノクドゥ伝~花に降る月明り~」や、寡黙な犯罪者を演じた『オオカミ狩り』など、カメレオン俳優の異名を持つチャン・ドンユン。普段は誠実な役柄が多いが、本作では本格的な悪役に初挑戦している。これまでの爽やかなイメージを脱ぎ捨て、ボザボサなパーマヘアとポップでワイルドなファッションで、残酷で狂気じみたシリアルキラーのジニョクへと変貌した。一方、手段を選ばない刑事、ジェファン役には『狼たちの墓標』(21)や『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』(24)など、コメディからノワールまでジャンルを問わない実力派俳優オ・デファン。これまで演じてきた刑事役のコミカルなイメージを払拭する。この2人が一人二役を演じて引き起こした化学反応が、本作の見どころとなっている。

光と色の調節によって独自の感性を加えた照明
光と色の調節によって独自の感性を加えた照明[c] 2023 THE CONTENTS ON & CONTENTS G All Rights Reserved.

このたび、本作のメイキング写真が公開に。制作を担当したのは、生死をかけた海上監獄バトルロイヤルの強烈過ぎる残酷描写によって、韓国ではR18+指定となった『オオカミ狩り』(日本ではR15+)を生んだザ・コンテンツオン。『隣人-The Neighbors-』(12)、『リバイバル 妻は二度殺される』(15)などの良作スリラーも手掛けてきたプロデューサーの最新作となる本作では、一流のスタッフが総力を結集している。

躍動的なカメラの動きと冷ややかな視線で捉えた撮影は、『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン』(17)、『サイコキネシス -念力-』(18)のチェ・ジョンソク。光と色の調節により、スリラー映画に独自の感性を加えた照明は、『ミッドナイト・ランナー』(17)、「神と共に」シリーズのイ・ジュンホが担当している。また、美術監督を務めた『オオカミ狩り』のイ・ジョンウ、『チング 永遠の絆』(13)、『パイレーツ』(14)のアクション監督コ・ヒョンウンも加わり、それぞれが作品の完成度を極限まで引き上げたことで、本作におけるスリルと衝撃もネクストレベルに達したといえる。

話し合いを重ねながら演技プランを構築
話し合いを重ねながら演技プランを構築[c] 2023 THE CONTENTS ON & CONTENTS G All Rights Reserved.

そんな気鋭のスタッフ陣と組んだのは、『母なる復讐』(12)、『パイレーツ』などで助監督を務め、本作が長編デビューとなり、本国韓国で高く評価されているキム・ジェフン監督。限界まで燃え盛るビジュアルを作り出すため、カメラワーク、照明、色味、そして音楽にいたるまで徹底したこだわりを見せている。

スリラーというジャンルの特性上、継続してダークな印象を持つ映像にあえて色彩な光を加え、洗練されたムードを演出。ガイコツの色鮮やかなボディペイントで登場する殺人鬼集団のシーンにおけるブラックライトを駆使したオープニングも、監督のアイディアによるものだ。さらに、リアル感あふれる雰囲気を持つロケ地にも重点を置き、ターミナル駅として知られる龍山駅や廃校、クラブ、病院、警察署、市場など、空間の一つひとつを重複しない色味と質感で表現。龍山駅付近のシーンは、ソウル駅のホームレスたちが実際に路上生活している場所でも撮影されている。

本作一番のポイントと言っても過言ではないのが、鼓膜に刺さる音楽。ジニョクと一味たちが殺人を犯すたびに流れるヒップホップや電子音楽、クラシカルなオーケストラまで多様なジャンルの音楽を使用。緊迫した追撃戦や張り詰めた心理戦で流れる強烈な旋律からは、登場人物の精神を混迷し、陶酔させ、奇怪な雰囲気を醸しだす効果も。このような忘れられないシーンが次々と登場し、多くの観客の目を引く強烈なイメージを与えている。

スリルと衝撃もネクストレベル
スリルと衝撃もネクストレベル[c] 2023 THE CONTENTS ON & CONTENTS G All Rights Reserved.

そして、忘れてはいけないのが、サイコパス殺人鬼を演じたチャン・ドンユンと熱血刑事役のオ・デファン。2人とも、初めて挑戦した魂が入れ替わる役柄には頭を悩ませながらも、話し合いを重ねて演じるプランを練ったという。役作りについてオ・デファンは、「体が変わるのだからお互いのトーン(雰囲気)を真似するべきか?」と悩んだが、真似するというよりは「私がジェファンなら?私が本当のジニョクだったらどうだろうか」という発想から演技をしていこうと話し、「ベストを尽くして撮影しました」とドンユンや監督と撮影中に何度も話し合いを重ねて挑んだことを明かしている。

“家族が人質に取られたサイコパス殺人鬼の身体を持つ刑事”と“刑事の身体を手に入れたサイコパス殺人鬼”という役どころを見事に演じ切ったチャン・ドンユンとオ・デファン。さらにその先には、“サイコパス殺人鬼の身体を持つ刑事だと洗脳された殺人鬼”、“刑事の身体を手に入れたサイコパス殺人鬼だと偽って全てを操っていた刑事”へと物語が進み、役柄も複雑になっていく。2人の演技力を持ってこそ、この設定が成立したといえる。

躍動的なカメラの動きと冷ややかな視線で捉えた撮影
躍動的なカメラの動きと冷ややかな視線で捉えた撮影[c] 2023 THE CONTENTS ON & CONTENTS G All Rights Reserved.

本作を鑑賞した、東京未来大学副学長で犯罪心理学者の出口保行は、「人には『思い込み』があります。これが時として判断を狂わせる。思い込みを二転三転させることで一層深い闇に引きずりこみます」と、劇中の入れ替わりトリックの真相部分を犯罪心理学者の視点でコメントしている。

残酷で狂気じみたシリアルキラーのジニョク
残酷で狂気じみたシリアルキラーのジニョク[c] 2023 THE CONTENTS ON & CONTENTS G All Rights Reserved.

キム・ジェフン監督は公開にあたり、「2人の頭脳戦の面白さを堪能するためにも、前半の伏線を見逃さないように!」と語っている。2人が入れ替わったあとに拡張する劇的な事件を描くことで、従来のスリラーとは異なる奇抜かつ挑戦的な一作となった。ラストには鳥肌の立つドンデン返しも用意している『デビルズ・ゲーム』を、ぜひ劇場で鑑賞してほしい。


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