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宮部みゆき原作、極上ミステリーを傍聴する

宮部みゆき著、累計310万部超えの同名小説を『八日目の蝉』の成島出監督が映画化したミステリー。同級生の謎の死をきっかけに、中学生たちが現実から目を背ける大人たちに見切りをつけ、自分たちの手で死の真相を突き止めようと学校内裁判を開廷する。

33人の中学生役全てが、日本映画史上最大規模のオーディションによって選出。ヒロイン、藤野涼子の凛とした表情、観客を引き込む学生ひとりひとりの演技力の高さは大人顔負けで、佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美ら実力派キャストとも臆せずぶつかり合う。

前篇では学校内裁判に至るまでの状況を、後篇では同裁判シーンをじっくりと時間をかけて丁寧に描いている。そんな中にあって、子供たちが人や事象に真摯に向き合う姿、ヒロインの「どんな結果になっても裁判を必ずやり遂げる」との勇気と覚悟に心打たれてしまう。

人が人を裁くことの難しさ、大人の醜悪さ、正義と公平性、揺さぶられる倫理観…。前後篇、コンプリートBOXともに、同日リリース。傷つき苦しむ中学生たちがたどり着く「真実」と「その後」をぜひ一気に見届けてほしい。