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中条あやみ スペシャルインタビュー
『劇場版 零~ゼロ~』
中条あやみインタビュー
2015年2月26日更新
「Seventeen」誌の人気モデル、中条あやみが映画初出演にして初主演の大役を務めた『劇場版 零~ゼロ~』のBD&DVDがリリース。そこで彼女に、今だからこそ語れる撮影秘話や苦労話、そして女優、モデルとしてのこれからについて語ってもらった。
2015年3月3日(水)DVD&ブルーレイ リリース
監督・脚本/安里麻里
出演/中条あやみ 森川葵 小島藤子 美山加恋 山谷花純 萩原みのり
DVD●4700円(税抜)
BD●5800円(税抜)
発売・販売元/ハピネット
[c]2014『劇場版 零~ゼロ~』製作委員会

水のシーンは3日間朝から晩まで泳いでいた
――もうすぐ『劇場版 零~ゼロ~』のBD&DVDが発売ということで、一足先に特典映像を見たのですが…みんなから“ポーちゃん”って呼ばれてるんですね。
中条あやみ(以下中条)「そうなんです。疑問ですよね(笑)。あやみがミドルネームで、下の名前は本当はポーリンなんですよ。セブンティーンの現場で自分のことをポーリンって呼んでたら、『“あやみ”より“ポー”って感じだよね』って言われて、言いやすいし、みんなポーリン、ポーって呼ぶようになったんです」
――なるほど、そういうことだったんですね。で、その特典映像のメイキングがすごくおもしろくて。実際の撮影期間ってどれくらいだったんですか?
中条「2014年4月からだいたい1カ月くらいですね。茨城、栃木…水中のシーンは千葉といろんなところに行けて。普段国内は東京と実家のある大阪くらいしか行かないから楽しかったです」
――プールでの撮影とか、階段から突き落とされるスタントとか、ハードなシーンが多いですね。笑顔でこなしてるから、つい、そんなに大変でもないのかな、って思ってしまいますが。
中条「本編を見るだけじゃ絶対わからないと思いますが、大変でした(笑)。内心結構あせってたんですよ(笑)」
――(階段から突き落とされて)マットに落ちるシーンは全部で何回くらいやったんですか?
中条「リハーサルも含めると20回以上は落ちてます。最初は『階段から落ちるくらい簡単でしょ』なんて思ってたんですけど、やってみると、実際に突き落とされたことがないからわからなくて…。『もうちょっとビックリして』って言われてもなかなかできなくて、役者さんってこういうこともやらなきゃいけないんだなって改めて実感しました」
――撮影全体を通して、一番大変だったのは?
中条「水(終盤の貯水槽のシーン)が体力的には一番大変でしたね。3日間くらい、朝から晩までずっと泳いでいたからすごい疲労で。お昼ごはんをできるだけ早く食べて、5分でもいいから、休憩時間を増やしました。あと、体がフヤフヤになりました(笑)」
――では精神的に一番大変だったのは?
中条「橋の上のシーンは、唯一、できない自分に悔しくて泣きました。すごく幅の狭い橋で、私が倒れそうになるのを森川さんが支えてくれて、私が『やめて!』って言って振り払うんですけど、私、結構力が強いから森川さんを橋から落としちゃいそうと思って手加減していたら、『もうちょっと嫌がってる感を出して』って監督に言われて…やってもやってもOKが出なくて、悔しくてロケバスに戻って泣いてました」
――その場じゃなくて、ロケバスに戻ってから。
中条「負けず嫌いなんで(笑)」
――安里監督は厳しかったですか? メイキングでは「(監督は)お化けより恐い」ってポロッと本音(?)が出てましたが…。
中条「もちろん愛情はあるんですけど、とても厳しく指導していただきました。撮影前や後は『おつかれさま』って笑顔で言ってくださるんですが、本番になると一気にキリっと変わって。ホントにスパルタなんですよ(笑)」
――監督に言われて印象的だったことは?
中条「ずっと主演であることにプレッシャーを感じていたんですけど、クランクアップ時に『中条さんが主演で良かったです』と言っていただいて、うれしくて号泣しちゃいました。本当にやってよかったなと思いました」
役作りでは『リング』などホラー映画をたくさん観ました
――監督の言葉を借りると、中条さん演じるアヤは“神秘的で、立っているだけで画になるような美少女”。そんなアヤ役にどのように臨みましたか?
中条「見た目はこの通り全然恐くないので、どうやったら恐い、いわゆる霊みたいな存在に近づけるのかなって考えて、『リング』や『アナザー Another』などのホラー映画をたくさん観ました」
――貞子を参考にした部分はあるんですか?
中条「貞子は顔もほとんど見えないからよくわからなかったんですけど(笑)、『アナザー Another』の橋本愛さんの人を見る冷たい目は、すごく参考になりました」
――劇中では歌も披露しました。
中条「みんなが私の歌に魅了されるというシーンだからこそ、魅了するくらいの歌じゃないとマズイなって思って、毎日お風呂で練習してました。あの歌、お風呂で歌ってると気持ち悪いんですけどね(笑)」
――あと、ワイヤー・アクションも。
中条「最初は吊るされてるところをみんなに見られて恥ずかしかったんですが、だんだんアトラクションみたいな感覚で楽しめるようになりました。でも、飛んで、着地して、バランス崩さずに手を伸ばしてセリフを言うという一連の流れというかテンポが難しくて、何回も撮り直しました。初主演で、水も空もやって、すごくハードル高かったんだなあと、今となっては思いますね。あとは火だけ、みたいな(笑)」
次はホラーじゃないものがやりたい。戦闘モノとか!
――この映画に出て改めて、演技に対して気持ちが変わった部分ってありますか?
中条「自分のできるところも見えたけど、逆にできないことのほうが見えてきました。動きだったり、イメージしてアドリブを入れたりする余裕はまだなかったから、余裕をもって状況を考えられるくらいになれたらなって思います」
――次にこういう映画に出てみたいとか、こういう役をやってみたいとか。
中条「ホラーじゃないものがやりたいです(笑)。爽やかな青春モノとか、あと、吹き替えもやってみたいです。姿は見えない代わりに声だけで演技するのは難しいんだろうけど、楽しそうだなって思っています。あと、男の子に生まれていたら『クローズZERO』みたいな作品に出てみたかったです」
――女の子版でもいいんじゃないですか?
中条「ああ、スケバンですか!? “夜露死苦”みたいな感じで(笑)」
――スカートの丈も劇中の衣装と同じくらいだし! では、一緒に仕事をしてみたいと思う人は?
中条「それこそ『クローズZERO』の三池崇史監督とか…? あ、でも恋愛モノだったら三木孝浩監督の作品は、絵がすごくきれいだしキラキラしていて爽やかな感じも素敵だなと思います」
――では最後に。この作品自体が、女の子が少女から大人の女性に成長していく物語でもあるわけですが、この映画を通してご自身が成長したなという部分を。
中条「うーん……空気が読めるようになった…?(笑)これまでのモデルのお仕事の現場では先輩の方たちがいたし、まだまだ先の話かなって思ってたんですけど、18歳になって高校も卒業して、もう“社会人”になるわけですから、引っ張っていく側にならないといけないなって、そういう気持ちに変わったところでしょうか。モデル業でも女優業でもこれからもっと成長していきたいと思うので、今、10代のうちにいろんなものを吸収しておきたいと思っています」
中条あやみ(なかじょう あやみ)
●プロフィール●1997年2月4日、大阪府生まれ。2011年に「Seventeen」誌のミスセブンティーンに選ばれ、以降、専属モデルとして活躍。2012年にTVドラマ「黒の女教師」で女優デビュー。本作が映画初出演にして初主演となった。
[c]2014『劇場版 零~ゼロ~』製作委員会
撮影/植村忠透 ヘアメイク/朝日智仁
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