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「俺のダンディズム」

滝藤賢一インタビュー

2013年の大ヒット・ドラマ「半沢直樹」で重要な役柄を演じブレイクした個性派俳優、滝藤賢一。クセとアクのある演技で、脇でも目立ちまくる彼だが、とうとうTVシリーズに主演を果たした。その作品「俺のダンディズム」、オシャレになりたいサラリーマンのバイブルおもしろドラマ。課長の主人公が、店の謎の女主人がすすめるアイテムを揃えていき、お気に入りの女子社員に「とってもダンディですよ」と言われるのを目指す話だが、滝藤の演技が過剰なまでにおもしろいと評判なのだ。

滝藤賢一 写真

俺のダンディズム

9月17日(水)DVD-BOX発売
●「俺のダンディズム」×伊勢丹新宿店メンズ館数量限定「ダンディ入門BOX」20万円限定50セット
●「段田一郎なりきりダンディBOX」50万円限定3セット
予約受付期間2014年8月4日(月)~2014年9月12日(金)
※予定数以上のご予約を頂いた場合は抽選販売となります
発売元/テレビ東京 販売元/ポニーキャニオン

出演/滝藤賢一 石橋杏奈 前川泰之 パンツェッタ・ジローラモ 大方斐紗子・森口瑤子

課長に昇進し、部下の目も気になる段田一郎(41)(滝藤賢一)。密かにお気に入りの女子社員、宮本南(23)(石橋杏奈)の「ダンディな男性が好み」という発言を耳にし、ダンディな上司になろうと一念発起する。紳士用品全般を扱う不思議な店「マダムM」を見つける。そこでは、ミステリアスな女店主、美幸(森口瑤子)が商品の歴史やうんちく、最新の人気ラインナップを丁寧に教えてくれるのだ。そのアイテムを身につけ、憧れの宮本南とデートする光景を妄想して思わずにやける段田…。そして納得の一品を購入する。

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DVD情報


ついに主演!キタキタ~!と思いましたね


――DVDが9月17日にリリースされて。20万円と50万円というとんでもない額のセットもあるらしいですけど(笑)。

滝藤賢一(以下滝藤)「そうらしいですね。これ全部売れたらいくらになるんですか。伊勢丹さん、すごいなあ」

――全ては滝藤さんの着こなしにかかっている…。

滝藤「着こなしにかかってるとはいえ、もう撮っちゃいましたからね(笑)」

――評判が良かったからこういう企画ができたんですよね。

滝藤「そうなんですかねぇ」

――そもそもこの企画のオファーが来た時にどう思われましたか。なんで俺なのとか?

滝藤「なんで俺なのとは思わなかったです。やったぜって思いましたね」

――キタキタ~みたいな?

滝藤「キタキタ~!みたいな。やっとキタですよ。主演はやらせてもらいたいと思っていてもやれるものではないし、でもそれが37歳でお話が来たというのはすごくありがたかったというか、うん、やっぱりキタキタ~!って思いましたね(笑)」

――来たドラマの話が、この「俺のダンディズム」だったことについてはどう思いました?

滝藤「最初、企画書を読ませてもらってとてもおもしろかったですし、あと、僕一人の責任じゃないじゃない、半分はアイテムが背負ってくれるから(笑)。だからとてもラッキーだったというか。僕がコケてもアイテムで何とかなるという(笑)」

――そんなことないと思います(笑)、すべては滝藤さんにかかってますから。

滝藤「アイテムに食われたくないなとも思いましたね」


誰も止めないから突っ走るしかない


――これまでみんな、「半沢直樹」などでシリアスな滝藤さんを拝見してきたので、正直この作品での突き抜けたような演技というか何というか…多かったので衝撃だったです。

滝藤「そう思っていただけたなら、僕の勝ちってことでいいですか?(笑)」

――絶対勝ちですよね、っていうか負けました。

滝藤「(笑)」

――正直ショックでした。あのコミカルな演技はどこまでが演出なのか、どこからがアドリブなのか知りたいです。

滝藤「アドリブも結構ありましたよ。それは僕に限らず森口さんもありました。その場でこういうことを言ってくれって(ディレクターに)言われることも、台本にないセリフを言ってくれっていうこともありましたし。僕一人の役作りであのようになったというよりは、みんなで作っていく中であのようになっていったというか。僕が気を付けていたのは、とにかく真剣にやることと緊張感をもつことと、あとは会社と“マダムM”をしっかり演じ分けるといういうことですね。そういう大きなところは役作りしましたけど、振り切るところは振り切ると決めてました。でもやっぱり怖いですよね。やりすぎてるんじゃないかとか。だから真剣さがないと伝わらないだろうなあとも思いました。見ている人が、あちゃー、やっちゃったーって(笑)思っちゃうときもあると思うので、そのバランスが難しいですよね。でもそのバランスを考えるのは僕じゃないですからね。コントロールするのは演出家の仕事ですから(笑)」

――ドラマを最初から拝見していましたが、進むにつれてどんどんどんどんこう…。

滝藤「エスカレートしていった」

――そうそう。ですよね?

滝藤「僕はたぶん飽き性だから物足りなくなって、もっともっと、ってなっていったのかなあ。誰も止めないから、もう突っ走るしかないっていうのがあったと思います。もっとすごいものを見せたい、もっと強烈な僕を見せたいと、どんどん増幅していった結果じゃないでしょうか」

――演出家も誰も止めないんですね。

滝藤「そう。『え? それくらいなの?』みたいな。『それ本気ですか?』みたいな(笑)」

――挑戦的な。でも、滝藤さんの奥に深い芸の積み重ねがあるんだなって思いました。

滝藤「あれは芸なのかなあ。ただ一生懸命やるっていう感じでしたね。僕は舞台上がりなので、やっぱり舞台で培ったものを前面に押し出していかないと、映像でやってきた方とは戦えないんですよね」

――昔でいうとジーン・ケリーみたいな、ボードビリアンっぽい。アイテムを選ぶときに独白するシーンでの、スキップしたりパントマイムの動きをしたり、ひとつひとつの動きがすごくおもしろくて。

滝藤「ありがとうございます」

――やれって言われてもいきなりできることじゃないじゃないですか。

滝藤「やれって言われてやったんですよ(笑)。あれが芸になっていたかどうかは僕が判断することじゃないけど、やっぱり悔しいところもいっぱいありますよ、やり切れなかったなっていうところもあります。深夜の撮影だったからもう1回やりたいってなかなか言えないし、撮る方もやる方も一発勝負。僕一人でやっているならいいですけど、森口さんも大方さんも僕が終わるのを待っていらっしゃるし。だから、監督がOKならOK」

――とはいえ、たぶん舞台とか映画とかいっぱい見て蓄積しているんだろうなと。

滝藤「偏ってますけどね。でも基本は仲代メソッドなので、それをどう変化させていくかっていうことですね。仲代さんは『俺はそんな芝居教えてねえ』って今思っていらっしゃるかもしれない。だから、あれが芸になっていたかどうかはすごく疑問だけど、でもそれを楽しんでいただけたならすごくうれしいことですね」

――なにしろインコの声までやられてますもんね。

滝藤「最初は僕、佐藤二朗さんがやってくれたら嬉しいね、と言ったんです」

ディレクター「いや、でも最初から結構…最初に声を入れてみたら良くて」

――ノリノリで?

滝藤「ノリノリ…うん、まあノリノリで!(爆笑)。でもまあ、これ僕がやってもいいよね、みたいな話はしていたかも」

――そこまでしている滝藤さんに、100%かかっている作品だなと。

滝藤「なるほどなるほど。ひとつの勝負ですからね、これを自分の作品にするっていう。自分の作品をシーズン2、シーズン3、映画化していけたら…。まあ映画化まではいかないと思うけど」

――映画化って今おっしゃいましたね?

滝藤「続けていけるのであれば、それはうれしいですね」

――シーズン2とかの話は?

滝藤「それは全然ないですね!」

――あら? 本当ですか。本当は考えてますまだ解禁になってないけど、みたいな?

ディレクター「いやそこまではまだ」

――だって(同じ放送枠の)「孤独のグルメ」だってもうシーズン4まで行っているわけですから、絶対行きますよ。ところで女優さんたちだけでなく、今回ダンディ坂野さんとか髭男爵さんとか普段あんまり出会われないだろうなという方たちとも共演を。息は合いましたか? どうでしたか、壇蜜さんとか?

滝藤「壇蜜さんは正直すごかったなあ。笑っちゃったなあ、あまりにもすごくて」

――すごいって何が?

滝藤「一発で決めてきますね、何するにしても。靴を触るとか腕を取って時計を見るにしても、一発で決めてきた。見せ方をわかっているというか色気を熟知しているというか。やっぱりさすがでしたよ。あれこそ芸を極めたっていう感じがしますね。ジローラモさんにしたってやっぱりひとつの芸ですよね、その存在自体がね。だからそういう中で自分の未熟さを痛感しました。負けたくないとも思ったし」

――ジローラモさんの劇中劇の「ダンディズム講座」で毎回爆笑してました。

滝藤「僕も“ダンディライン”って(周りに)突っ込まれてましたよ。これがいつまで流行りとして続くか。だから早くシーズン2、3と行きたいですね」

――ダンディラインを流行らせて。

滝藤「いやあ僕はね、もっと流行ると思ったんだよなあ。『早くダンディになりたい』っていうフレーズが(笑)」


ダンディな男は結婚指輪をしている


――本作にはダンディ・アイテムが12個出てくるんですが、ご自分でもこれは欲しいなとか買っちゃったよとかいうものは?

滝藤「それはありました。買ったのはないですけど、欲しいのはいっぱいありました。毎回値段を聞いてたし。傘とかメガネは特に欲しかったです」

――普段メガネかけてらっしゃるんですよね?

滝藤「かけます。うわーこれ欲しいな、っていうのはあったんですけど、メガネに関しては自分の好きな形とか好きなブランドがあるから、ちゃんと店に行って自分の欲しいものを買えばいいじゃないと思っちゃったり」

――コレがオススメっていうのはありますか。

滝藤「合う合わないもありますからねえ。僕はアイテムよりもお店の方が紳士なのが第一です」

――人間として、ダンディな男というのはどういう人だと思いますか。

滝藤「うーん、家族を大事にするとか結婚指輪をするとか」

――結婚指輪をする? してないというのはダメなんですか?

滝藤「してる方がかっこいいと思います。『ダイ・ハード2』のブルース・ウィリス。きれいな女性に空港でナンパされて、その人にこうやる(指輪を見せる)んですよ。あれがカッコいいと思って。だから結婚指輪ってわりと若い頃からずっとしたかったんです」

――それは、そうやって指輪で女性をフる瞬間がカッコいいと思うから?

滝藤「いや、僕にそう言う瞬間は来ないですよ」

――わかんないじゃないですか。

滝藤「来ないけど、ブルース・ウィリスが『今夜食事どう?』って言われて、『フフ』って。ゴメンネみたいな感じに指輪を見せるのが、とても男としてカッコいいと思う。それこそがダンディでしょ」


●プロフィール

滝藤賢一
1976年生まれ、愛知県名古屋市出身。無名塾での舞台活動を経て、映画、TVドラマ、CMに多数出演。堺雅人と共演した映画「クライマーズ・ハイ」「ゴールデンスランバー」、そしてTV「半沢直樹」が話題に。映画「るろうに剣心 伝説の最期編」が9月13日公開。


(C)2014テレビ東京
撮影/高仲健次 ヘアメイク/TOYO(BELLO)

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