プーさんにバンビ、ピーター・パン、ピノキオが餌食に…童話をホラー化する映画スタジオ、知ってる?
『マッド・ハイジ』(22)、『プー あくまのくまさん』(23)、『マッド・マウス ミッキーとミニー』(24)、『シン・デレラ』(24)…など、このところグッと増えているパブリックドメインとなった作品をホラーとして再解釈した映画たち。
権利切れの名作を凄惨な物語としてアレンジしたこれらの作品はユニークかつインパクト抜群。そのキャッチーさから人気を博しており、新作として『ネバーランド・ナイトメア』が11月7日から公開中だ。そんな本作をはじめとする作品群を手掛け、“児童小説悪夢化計画”を遂行中の“ジャギド・エッジ・プロダクションズ”をご存知だろうか?
多彩なB級映画を量産するジャギド・エッジ・プロダクションズ
ジャギド・エッジ・プロダクションズは、映画プロデューサーのスコット・ジェフリーと異業種から映画界に転職したリース・フレイク・ウォーターフィールドによって設立され、これまでにホラーを中心に50本以上の長編映画を制作してきたイギリスの映画制作プロダクション。
恐竜のほか、クモ、ワニ、ヘビなどあらゆる生物が襲いかかるモンスターホラーをはじめ、竜巻や地震、雷を扱った災害パニック、『Sunfall(原題)』というタイトルからも元ネタがわかるようなパロディ系作品まで見境なく人気ジャンルに手を出しまくり、B級映画を量産してきた。
童話をホラー化し大成功!クロスオーバー計画も進行中
またイギリスの伝承童謡“マザーグース”で知られる「ジャックとジル」や「ハンプティ・ダンプティ」など、ある種の“フリー素材”的な作品をモチーフにした映画も作り続けており、そのなかでヒットとなったのが、A・A・ミルンによる「くまのプーさん」を原作とした『プー あくまのくまさん』だ。
大学進学のためプーとピグレットを残して旅立ったクリストファー・ロビンが、結婚を機に森へと戻ると、そこには野生化したプーたちの姿が…とあらすじだけで思わず食指が動く本作は、10万ドルという超低予算な製作費に対し、全世界では500万ドル以上の興収を稼ぎだすスマッシュヒットに。
このヒットを受けて続編となる『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』(24)が作られると、シリーズだけでは飽き足らず「poohniverse(プーニバース)」としてまさかのシネマティック・ユニバース化。「バンビ」を原作とする『子鹿のゾンビ』(25)や「ピノキオ」を題材とした『Pinocchio: Unstrung(原題)』などがラインナップされ、それらのモンスターが一堂に会する『Poohniverse: Monsters Assemble(原題)』も予定されている。

